校長先生専用の社宅にて

カテゴリー「怨念・呪い」

怖いかわからないけど、自分的に怖かった体験。

通ってた小学校の校庭の端に使われてない校長先生専用の社宅があった。
見た感じ、新しくてまだ築2、3年位しか経ってないような家。
で、その家が使われてない理由が、その家を建ててすぐ住んだ校長先生の奥さんが自殺したからって理由だった。

住み初めてすぐ精神的におかしくなっちゃって自殺して、その年に校長先生は転勤、次にきた校長先生が最初住んだんだけど、さすがに気味悪いって事で、新しく社宅を作ってもらって出来てからすぐ新しい社宅に引っ越した。

空き家になった社宅は、校舎から見えるんだけど、一部の生徒なんかは「女の人が立ってた」とか結構騒いでた。
まあ、見た目が新しいから不気味な感じはしなかったけど、気持ちはよくないから自分は近寄らないようにしてた。

んで、最初の事件がその年の夏休み。
新しい社宅に引っ越した校長が亡くなった。
急性の心筋梗塞。
連絡網で回ってきて、子供ながらにショックを受けた。

夏休みが開けてから、始業式潰してのお別れ集会?みたいなのが行われて、とりあえずは教頭が校長を兼任する事になった。

それから1ヶ月位たってから、教頭兼校長が校庭の端の社宅を取り壊す段取りを始めたらしく、工事関係の人なんかが敷地内に出入りするようになった。
呪いの家とか何とか結構な噂になってたから、生徒に悪影響と思ったんだろう。
そんなとき、クラスメイトのAが俺を含め3人に肝試しの提案をしてきた。

当時、学校の怪談て映画が流行っていたので、うちの学校の七不思議を作ろうって事で目をつけたのがあの社宅。
実際、びびりだった俺は乗り気じゃなかったが、怖いとは言えず、その日の夕方、一旦家に帰ってから集合することになってしまった。

集合場所についたら、A以外の二人が来ていた。
以下B、Cにします。

俺:「Aは?」

B:「迎えいったんだけど、宿題終わらないから遊べんて。Aの母ちゃんが出てきて言われた。」

C:「今日、みたいテレビあるし早めに行こうや。」

Aがいないならちゃっちゃと行って帰ろうと、3人校庭を横切って社宅へ向かいました。

秋の7時位とはいえ、薄暗くなっていたので真っ暗になる前に帰りたいな、なんて考えていましたが、土曜日で学校は昼までだったので先生達も帰っていて、周りを気にすることなく、持ってきたライトで中を照らしたりして騒いでいました。

一周まわって、飽きてきた俺らは校舎から見えない裏口の所に座って、3人で疲れたなーなんて話していました。
話しながらライトを家側に座ってるBに向かって照らして遊んでいたら、Bが眩しい!とライトを取り上げて、つけたまま自分の横に置いた。
すると、裏口の下の方のすりガラスが照らされたんだが、すりガラス越しに、押し付けた手が見えて、俺が悲鳴あげるより先に俺の隣のCがものすごい早さで叫びながら走り出した。
俺も、よくわかってないBを引っ張って走ってCに続いた。

校庭を横切って、一番近いBの家まで走って門の前で3人へたりこんだ。
家まで一人で帰るのが怖いので、BにCと二人泣きついてその夜はBの家に泊まらせてもらい、3人で見たものを報告しあった。(Bは見ていないんだが)

Cには手と、すりガラス越しに押し付けた顔が見えたそうだった。

顔ははっきり見えなかったが気持ち悪かったと怯えていて、俺達は2度とあそこに入らないと決めた。

それから特に怪我もすることなく、(関係ないAが骨折したがw)例の社宅は工事前に一応のお払いを済ませて冬休みに入ってから作業が始まるとの事だった。

そして冬休みに入り、A、B、Cの男四人で、クリスマスの翌日にお菓子とゲームを持ちより、Aの家に集まったときだった。
2学期の終業式に例の社宅のお祓いの式典?に全校生徒でたんだが、そのときのお祓いした人が、終業式の次の日、亡くなっていたそうだ。

Aは、「お母さんから聞いた」と少し興奮気味に話してきたが、死因までは教えてもらえなかったそうだ。
俺は、なんだかまた怖くなってきて、無理矢理話を変えてその日を楽しんだ。

記憶は曖昧なんだが、多分社宅は冬休み中に取り壊されたと思う。
年が明けて冬休みの最後の日、教頭兼校長が心筋梗塞で亡くなったと連絡網が回ってきた。

三学期が終わって中学に上がると同時に引っ越したので、その後は知らない。
翌年、取り壊された家の柱を安くで買い取って建てた家が火事になったと、Aから電話で聞かされたときはまた怖くなったけど。

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