パワーストーン

カテゴリー「怨念・呪い」

今から10年程前に実際に体験したことを書いてみます。

勤め先を退職した元同僚が店を始めたという事で、お祝いをかねて出かけました。
たわいもない話の後でそろそろ帰ろうかと言う時に、元同僚の弟君が趣味で作っている石のアクセサリーを買ってやってくれないか?と持ちかけられました。

別に欲しくも無かったけれど、ご祝儀的な意味合いも込めて適当に見繕ったパワーストーンのネックレスを10,000で購入。

程なく店を出てそのネックレスを首に巻いて帰路につくんだけど、此処からが気持ちの悪い体験が・・・。

渋谷に向かう電車の中で途端に身体が重くなり意識が朦朧とし始め、更に頭痛と吐き気が襲ってきます。
僕はこれは完全に風邪ひいたなっと思いました。

でも、不思議に風邪とは関係ない感覚もあって、なんて表現すればいいのか?
身体の神経が皮膚の上にあるというか?
全身がピリピリとして変な感覚です。

暫くして渋谷に着いたんですが、今度は「一人になってはまずい」って予感というかなんというか、普通なら一刻も早く自宅で寝ようって思うんだけど、その時はともかく人混みの中の方が安全ていう感覚に包まれます。

その後時間が経つにつれ「一人になっては危ない」って感じが大きくなるし、全身の神経がどんどん敏感になっていく感じだし。
新宿に着いた頃は本気でガクガクと震えてました。

新宿からは中央線に乗って30分で自宅なんだけど、恐怖感から人混みを離れられません。
そこで暫く考えてサウナに行くことにしました。

あそこなら風邪だったとしても身体を暖められるし、なにより大勢の中に身を置くことが出来るから。

今考えれば全身ガクブルして顔面蒼白で明らかになんか食べちゃってるっぽいそんなあやしい客をよく入れてくれたよなあって思うけど、なんとかサウナに入店。
で、もう倒れ込むように大浴場横の皆で雑魚寝する所で横になったんです。

でもどうしても恐怖感は消えないし、今度は生木を燃やしたような焦臭い匂いがツ~ンとし始めて、更にキーンってな耳鳴りが始まり全身が硬直してきました。(ありがちな感覚でしょうねw)

でも、その場所が何時もと違って、その休憩室は若者からお年寄りまでの様々な男がガヤガヤしている場所です。
よくある丑三つ時とか一人の寝室とか怖い場所とかじゃないんです。

本当に恐怖感で一杯でした。
こんなに五月蠅い所で金縛りというか恐怖に襲われるとは思ってもみなくって、でも声も出ないし身体も動かないし、耳鳴りの音量はどんどん大きくなるしです。

そして一瞬ふっと頭の中が真っ黒になって、少し気を失っていました。(記憶がない)

で、気がつくと今度は周りの人達と同じ場所にいるのに、俺だけ実体がないというか?別次元に隔離されたというか・・・目の前に見える景色や人が、目の前なのにもの凄く遠くに感じられます。

このときの感覚は「やられた」っていう感覚です。
何か悪いものに人混みから離されてしまったって思いました。

そして又、焦臭い匂いがツ~ンとし始め、耳鳴りがチーーーーッとして、更に今度は足先から黒い何かに浸食されてきます。

やばい!やばい!やばい!と恐怖に包まれ、本気で何かしないと今度は本当に死ぬって思って、そんな恐怖の中で必死で原因を探しました。
俺に悪さをしてるのはなんだ??って、
その時「あっコレだ、石のネックレス」って閃きます。

そして、動かない手を必死で動け動けと命令して、後は気合いで「うりゃ~っ」ってネックレスをぶっちぎり、たまたま頭の方にあった座布団置き(重ねてあるだけ)の下にねじ込みました。

次の瞬間フッっと視界が開け、天井の蛍光灯がハッキリと見えました。
ガヤガヤとした喧噪もハッキリとクリアに聞こえます。

安堵の気持ちで身体はへなへなでしたが速攻でその場を離れ違う場所に座ります。

但しそこでまたまたビックリ。
時計を見たのですが、入店したのが午後7時くらいで今が午後10時。
ほんの10分程度に感じた時間(長くても30分は無いはず)が、実は3時間も経っていた事になります。

そこでまたゾワゾワーっとして、石のネックレスを挟んだ座布団の山を横目にそそくさとサウナを出て自宅へ帰りました。(帰宅途中は疲労困憊ですが、変な感覚や怖さは消えていました。)

コレが僕が体験した不思議で怖くて二度と味わいたくない体験です。

当然ですが何が原因かは分からないし、本当にその石に問題があったかなんて解らないけれど、この体験以降、僕は絶対に天然石のアクセサリーは買わなくなりました。

本当に不思議な体験でした。

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