人の格好をした別の生き物

カテゴリー「怨念・呪い」

都会を引き払い、山村に住んでいる友人に久しぶりに会った。

バリバリの営業マンだった彼は今、昼は畑仕事をし、夜暗くなる頃には寝る。
そんな暮らしをしている。

随分と変わったなぁ・・・としみじみ話してると、「いやぁ仙人にはかなわないぜ」と言う。
仙人というのは村の外れにある小山に引き篭もってる人で、時々、薬草や山菜などを売りに降りてくる以外、接触を避けている人だという。

友人は「俺こないだ仙人が狸と話してるのみちゃった」と言う。
しかも「仙人が話してると、俺にも狸が何言ってるかわかっちゃった」と。

何言ってたんだ?と聞くと、『人間は本当にこわいねえ、俺の親父の皮目当てで狩りに来る』とかそんなことをぼやいてたと言う。

仙人も人間なんじゃ?と聞いたら、いんや、仙人は仙人だろう、人の格好をした別もんだとおもうな、と。

どうも友人は何か悟ってしまったようだ。
そう思った。

ブログランキング参加中!

鵺速では、以下のブログランキングに参加しています。

当サイトを気に入って頂けたり、体験談を読んでビビった時にポチってもらえるとサイト更新の励みになります!