祟り殺されかけた話

カテゴリー「怨念・呪い」

僕が神社とかに興味持ち始めた頃、高校生くらいの時に父母から聞かされた話。
読みづらかったらごめんなさい。

実家には神棚があって、三柱の神様をお祀りしている。
当時の僕は、氏神様・荒神様をお祀りしてることは知っていたけど、もう一柱の神様については何も知らなかった。
興味のわいた僕は、父母に尋ねてみることにしたのだ。

僕「ねぇ、うちでお祀りしてる神様ってどこの神様?」

父「ん、○○神社(地元の神社)と、笠山の荒神さんに、巳さん。」

僕「ミーさん・・・?」

母「黄色い蛇の神様よ。うちの土地にいらっしゃった神様。」

母「和室に神棚あるでしょ?○○さんと並んで黄龍大神として祀ってるの。」

他の神様は由緒正しい神社の神様なのに・・・当時の僕はそんなことを思っていた。
今思ってみれば失礼にも程がある話だね。
土地神っていうと、敷地にお社みたいなのを建ててるイメージがあったので、あまり大したことないんだな・・・なんてことを考えていた。

僕「何か大層な名前の割にって感じだけど・・・。」

父「何言ってんだ」

父「お前は巳さんに祟り殺されかけたんだぞ?」

当時の僕には相当なショックだった。
いや、今言われてもショックだけど。
というか、自身にはそんな憶えはない。
だって、自分の家でお祀りしてる神様に祟り殺されるなんて想像できるかい?
どうせ急に神様のことなんて訊いてきたものだからちょっと脅かしてやろうと思ってるんだろうと思って、詳しく聞いてみた。

話によると、黄龍大神は古くからお祀りしてる神様ってわけではないらしい。

あ、ちなみに実家は地元では旧家にあたるらしいです。
それはもう昔から今の土地に住んでいるって話でした。

話を戻して、件の祟りが起こったのは僕が3、4歳のとき。
ある日僕は熱を出して寝込んだ。
それだけなら慌てるほどの事でもないので、病院に連れて行ったそうだ。
その時は、まぁ風邪だろうということで薬をもらって家へ帰された。

しかし、何日経っても熱が引かない・・・。

再び病院に行っても原因がわからないという始末。
風邪だと答えたときも、熱が出ている以外は異常がなかったらしい。
当時から信心深かった父は、お寺に見てもらうよう提案した。

近所の懇意にしているお寺に来てもらうと、住職さんはすぐに何かを感じたらしい。

住職「これは病気なんかじゃない、黄色い蛇に喰われようとしている。厄介なのは、この蛇は動物霊じゃなく土地神だってこと。」

住職「この土地神は大層お怒りになっている。悪霊であるなら祓うこともできるが土地神を祓うことなどできない。神棚にてお祀りし、毎朝必ず手を合わせなさい。」

その後の住職さんの話で、黄色い蛇の神様は古くからこの土地にいる神様で、お宿りになっていた拠り所を壊されてしまったことをお怒りになっていたらしい。
一同思い当たる節がなかったが、祖父母が一つだけ憶えがあるという。

40年ほど前に、いつからあるのか分からない大きな銀杏の木を切り倒したと言うのだ。
自分の拠り所を切り倒されても、全く知らん振りで自分の土地に居座り続ける様を見て、とうとう怒りが爆発して祟りを起こしたんだろうとのこと。

その後、間を空けずに○○神社の神主さんに来てもらい土地神を黄龍大神としてお祀りした。
また、銀杏の木の代わりとして新たに拠り所の木を植えたらしい
すると、ずっと続いていた高熱も嘘のように引き、快復に向かった。

僕「でも本当に祟りだったの?これといった証拠もないけど・・・。」

父「そりゃ父さんも最初は信じてなかったよ。治って良かった程度でな。」

父「でもな、とある一言がきっかけで本当なんだって確信したんだよ。」

僕「一言って?」

父「確かお前が小学校に上がる前のことだったかなぁ・・・。」

父「何も知らない・・・いや、知ってるはずがないお前が言ったんだよ。」

父「黄龍大神を祀ってる神棚を指差して・・・」

父「『黄色い蛇』がいるってな。」

最初は冗談だと思ったけど、その場にいたっていう家族みんな同じことを言う。
僕が神様とか霊とか、そういったものを信じようと思った出来事だった。

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