焼身自殺した霊

カテゴリー「怨念・呪い」

この話は当時、私が学生で、私と4つ離れて高校2年の次女の体験談です。
妹は私より勤勉家だったのでもっと上を狙えるだけの実力があったのですが、何故か自宅から近いという理由で私と同じ高校に入学することに。

その高校は地元では不良高校だと呼ばれるほどあまり治安の良い高校ではなかったが、妹が入学した時からは進学カリキュラムシステムが導入され、かなりハイスペックになっていた。
その為、高校受験の時点でかなりふるいにかけられたみたいだ。

そんな妹も入学してから2年目に入り、修学旅行に行くことになった。
旅行先は東京と聞き、私の時は北海道だった事との違いに変わったなぁと思っていたのですが、修学旅行で東京に行くのは2度目になる妹にとっては少々不満気な態度ではあったが、修学旅行出発の日には修学旅行を楽しみにしている妹がいた。

その日の夜に無事東京に着いた妹から連絡があり、友達と楽しくやっているとの事だった。
しかし、修学旅行二日目の夜に私の携帯に偶々バイト先が同じである妹の友達から連絡があり、妹の容態を聞いて驚いた。

苦しみもがきながら「熱い、熱い」と叫んでいるというので周りの友達達は尋常でないと思い、私に電話してきたのだ。

その後、担任の教諭からも自宅に電話が掛かり、母親が電話に出て事情を聞いていた。
気を失った妹は旅行先の近くの病院に緊急搬送され、落ち着くまで入院する事になった。
気が気でない母親は私と多少の荷物を用意して直ぐに東京に向かった。

着いた時は修学旅行三日目に入った時だったので、病室には心配する妹の友達達がいてくれて様子を見てくれていたのだ。
その中の一人が私とバイト先が同じである妹の友達もいた。
その子が急に私に話してきた。

どうやらホテル先で焼身自殺をした女子高生が泊まっていた部屋に妹ともう一人が割り振られていたそうである。
バイト先が同じである妹の友達は霊感があるらしく妹が苦しんでいるときに部屋に来たらハッキリと見えたそうである。

私自身も不幸にも辛く苦しい思いが伝わってくる気がした。
おそらく病室にいても妹の側にまだいるのだとハッキリ分かった。

それから二日が経ち、医師から様子を見ましょうと言われ、家族3人で帰宅する事になった。
帰宅後も就寝時にうなされるように「熱い、熱い」というので両親がお祓いを頼んだ方が良いのではないかと言い出すが、私が感じていた事はもっとふつうに友達と楽しく過ごしたかったという思いだった。

きっと思いが満たされれば解決するのではないかと考え、妹の友達に協力の元、色々出掛けてもらい楽しい一時を過ごしてもらった。

四日目に妹の側にいた存在も霊感のある妹の友達からもういないよと聞き、ホッとした。
それからはうなされる事もなくなり、本当に良かったと思った。

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