死ぬ前に何かを見る家系

カテゴリー「怨念・呪い」

うちの先祖(苗字違うから直系ではない)は、福島でこの前津波で墓や親類がごっそり逝ってしまった土地に代々いた。
元は武家で、大名に仕えていたらしい。
仮に○家とする。

親類らは殆ど居なくなり、彼の地を離れていた傍系の人から聞いた。
死ぬ前になると、白い着物の人が現れる。
綺麗な女の人で、死ぬ人にしか見えないらしい。

話を聞いた人の父親が病室で、しきりに「あれは誰だ?」と聞いていたそうだ。
入り婿のその人は知らなかったらしいが、気づいた母親は泣き崩れたという。

代々、その○家の(血脈よりも家系図みたい)人の死ぬ前に現れる女性で、必ず見た人は死んでいたらしい。
女性は優しい笑顔で見守ってくれていたと、その人は言っていた。

ところが津波の後から変な事に、その○家から嫁いだ別姓に変わった女性や、その子供達の前にも現れだしてる。
しかもこの二年で十二人と、はっきり言って早いペースで人が亡くなってる。
事故や病気もあるけど、原因不明や自殺もあった。

死ぬ間際に、皆が口を揃えて「白い着物の女性がいる」と言っている。
通学、通勤、または家の中とか、場所は様々だけれど、女性は笑顔ではなく、冷たい表情らしい。

実は一昨日、夜中に玄関のチャイムが鳴って、出ようとしたら誰もいないのに「やめよ」と手を引っ張られて、部屋ですっころんだ。
焦りまくって、部屋を見たけど誰もいない。
よく考えれば、真夜中でチャイムを鳴らす人などいない。

足音が響くくらいな安普請だが、音もない・・・。
息を殺して、外の気配を伺っていたら、バンっとドアが叩かれた。
ヤバいと思って、布団を被った。
警察とか浮かばなかった。

「大人しくしやれ」とまた近くで女の声が聞こえて、気づいたら気絶してた。
で、昨日死ぬ間際に迎えに来る女性の話を思い出して、祖母様に聞いてみた結果、親族がバタバタ亡くなっている、女性の話を聞いた。

それと先祖が妖怪退治をしたと言い伝えもあるそうだ。
よくわからないけど、祖母様が泣き出したので一緒にお祓いに行く事になった。
以上です。

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