連れて行こうとする老婆

カテゴリー「怨念・呪い」

幼稚園の頃、『うちのタマしりませんか?』というキャラクターが好きで、よくグッズを買ってもらっていた。

家族でキャンプに行った日のこと。
両親やお兄ちゃんは食事の支度をしていて、私は暇を持て余していた。
すると、木の蔭からなにかが手招きしている・・・ひょいひょいと。

タマだった。
リアルタマ。

タマっぽいんじゃなくて、あのまんまの絵柄で存在するの。
私はとてもテンションが上がり、タマの方へ駆け寄った。
タマはタッと走り出した。
タマはどんどん奥に行き、私は追いかけた。

すると、大きな池のふちにたどり着き、またひょいひょいと手招きをし、池に入り始めた。

私は水遊びするんだ!楽しそうと思い、タマについて行こうとしたその時、「●●子!!」と叫ぶ声で我に返り、振り返るとお父さんがいた。

「タマがいるんだよ」と言い、タマの方を振り返ると、身長が120cmくらい?の、しわくちゃで白髪がまばら、はだけた白装束の老婆が、醜悪な顔でこちらを睨み、「ふう」とためいきをつくと、そのまま池に消えて行った。

あれはなんだったんだろう??
お父さんは見えなかったという。

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