「核ハザードの危険を隠してきたNHKシルクロード番組に関する公開質問状」と題する書状が、NHK会長・福地茂雄氏あてに突きつけられた。
差出人は札幌医科大学・高田純教授である。
その一節には、こうある。
私は、核爆発災害研究の専門科学者として、世界の核被災地を調査してまいりました。
そして、中国共産党がシルクロードの要所であった楼蘭遺跡周辺での総威力22メガトンの核爆発により世界最悪の災害が発生したことを、確認しました。
その総核爆発は、広島の核の1375発分です。
現地では100万人以上のウイグルの人たちが死傷しているのです。
・・・。
その地域の被害は、広島の被害の4倍以上です。
まさに世界最大の核災害です。
被害者たちは、中共政府に放置されています。
今、史上最悪の人権人道問題が発生しているのです。
日本は唯一の被爆国ではありませんでした。
NHKは中国軍に引率されて、核爆発が強行された周辺にある楼蘭遺跡を、1980年に取材しました。
その後に放送したシルクロードロマン番組は、その核の事実を隠蔽した、全くもって偏向した内容になっています。
すなわち偽装番組でした。
・・・。
NHKのシルクロード番組に魅せられて、核爆発が続いた1996年までに日本人観光客27万人が現地を訪れたという。
そこが放射能に汚染された危険地域だとも知らされずに。
中国核実験で19万人急死、被害は129万人に札幌医科大教授が推計(産経新聞)
中国が東トルキスタンで実施した核実験による被害で同地区のウイグル人ら19万人が急死したほか、急性の放射線障害など甚大な影響を受けた被害者は129万人に達するとの調査結果が札幌医科大学の高田純教授(核防護学)によってまとめられた。
被害はシルクロード周辺を訪れた日本人観光客27万人にも及んでいる恐れがある。
5月1日発売の月刊「正論」6月号掲載の「中国共産党が放置するシルクロード核ハザードの恐怖」と題する論文で明らかにした。
高田教授は2002年8月以降、中国の核実験に伴う影響を調査した。
高田教授によると、中国の核実験は1996年までに爆発回数で46回。
爆発威力や放射線量、気象データや人口密度などをもとに被害を推定した。
爆発では楼蘭遺跡の近くで実施された3回のメガトン級の核爆発で高エネルギーのガンマ線やベータ線、アルファ線などを放射する「核の砂」が大量に発生した。
上空に舞い、風下に流れた「核の砂」は東京都の136倍に相当する広範囲に降り、その影響で周辺に居住するウイグル人らの急性死亡は19万人にのぼる。
甚大な健康被害を伴う急性症は129万人のうち、死産や奇形などの胎児への影響が3万5000人以上、白血病が3700人以上、甲状腺がんは1万3000人以上に達するという。
中国の核実験は、核防護策がずさんで、被災したウイグル人に対する十分な医療的なケアも施されておらず、129万人のうち多くが死亡したとみられる。
広島に投下された原爆被害の4倍を超える規模という。
高田教授は「他の地域でこれまで起きた核災害の研究結果と現実の被害はほぼ合致している。今回もほぼ実態を反映していると考えており、人道的にもこれほどひどい例はない。中国政府の情報の隠蔽(いんぺい)も加え国家犯罪にほかならない」と批判している。
また、1964年から1996年までの間に、シルクロードを訪問した日本人27万人の中には核爆発地点のごく近くや「核の砂」の汚染地域に足を踏み入れた恐れがあり、こうした日本人への影響調査が必要と指摘している。