お前もうすぐ死ぬよ

カテゴリー「都市伝説」

巾着という夢の話。

薄暗く赤い空の下、小高い丘に続く一本道をただひたすら歩いているという夢です。

丘には小さな一軒家が建っているのですが、なぜかその家に行かなければならない気がします。
しかし、怖くて中々歩みが進みません。
それは道の脇に転がっている動物の死がいのせいです。

どれも皮を剥がれていて、頭のところで剥がれた皮が巾着状に結ばれています。
どれも赤やピンク色の肌が生々しく露出しているのですが、首から上は皮の巾着で覆われているという奇妙な姿の動物の死がいです。

顔の部分はまったく見えませんが、大きさ形から兎や牛、馬とか鹿とか何となく動物の種類が分かります。

沈んだ気分で道を歩いて、丘の上の一軒家に辿り着いたところでいつも目が覚めます。
起きるといつも鼻血が出ていて、シーツが一面血だらけになっています。

その夢を見た日は一日気分が沈んで何とも言えない不安感に襲われます。
鼻血もそうですが、いつか自分もあの動物達のように皮を剥がれて巾着にされるのではないかと思うからです。

そして、友人も同じ様な巾着の夢を見ています。

この夢を見るようになったのは最初は友人の方で、何時の間にやら同じ夢を見るようになってしまいました。

友人がその夢を見るようになったのはお告げとも言える不思議な体験をしてからです。
友人は派遣会社に登録してバイトをしているのですが、派遣先の○○加工場でその体験をしました。

以下その友人の話です。

加工場建屋の裏側にある石で作られた慰霊碑を通り掛かった時、おかしな気配を感じたそうです。
明らかに生身の人間では無い者が石碑の裏側から半分だけ顔を出していて友人の方をじーと見ていました。

ぎょっとして立ち止まってよく見ると、石碑の裏から顔を出しているのはボロボロの着物を着た男でした。
時代が異なる着物を着ていたことは覚えているのですが、どんな顔であったかは思い出せないそうです。

男は友人に向かって「だいぶ業が溜まっているようだねえ?お前もうすぐ死ぬよ」と。

そう言うと男は石碑の裏に引っ込んでしまいました。
恐ろしくなった友人は現場の責任者と派遣会社に「体調が悪い」と訴えてバイトを早退すると、自分の部屋で布団を被って震えていました。

いつの間にか眠りついた友人はその日の晩に初めて巾着の夢を見たそうです。

そして友人の話を聞いた晩に巾着の夢を見てしまいました。

あの男が死霊か妖怪の類かは分かりませんが、業という言葉には二人とも心当たりがありました。
中学生の時に友人と二人、小動物を虐待して殺すということを何度となくやっていたのです。

当時は何の罪悪感も無くただストレス発散や面白いという理由でやっていました。
小学校の飼育小屋のウサギや良く吠える近所の飼い犬、野良猫、、、今は可哀想に思えますが昔はそんなことを考えられない程心が荒んでいたのです。

巾着の夢と虐待の関係について友人の見解は「中学生の時の話だから時効だろう」ということ言っており、二人同じ夢を見ることも偶然だから気にすんなと言われます。

ガキの頃の話なんで今更とも思いますが、以前に聞いた七五三の話が引っ掛かっています。

七つになるまでは神様の子で罪を犯しても許されたと。
そして、七つを過ぎたら晴れて分別ある人間の子となり、犯した罪を問われたと聞きます。

誰にもバレていないはずの中学の時に犯した罪が、今夢という形で罪を問われている気がします。
ちなみに友人も元気です、いまのところは。。。。。

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