祖母は昔、相当なお転婆で、女学校時代は篭球部(バスケ)の主将を務め袴姿で張り切っていた。
そんな祖母が部の友人と怪談会を計画。
ただ話をしてもつまらないと、近所の山の麓にある廃屋で行うことにした。
しかも、親の目を盗んで夜に集まったというから驚く。
参加者は4名。
件の廃屋に着くと真っ暗な家の中から話し声がした。
見つかるとまずいと思いつつ耳を澄ますと、どうも先客も怪談会をしているようだ。
『・・・4人は化物に食べられて・・・』
その声は間違いなく自分の声だった。
さすがの祖母も、この時ばかりはすぐ引き返したのだそうだ。