俺もいつか遺書を書かされる

カテゴリー「都市伝説」

俺が中学2年の頃の話。

当時俺のクラスでは教室の後ろに「私書箱」というものが設置してあった。

授業の意見や改善点などを手紙に書いて入れる箱があり、それを放課後担任のS先生が見て参考にしたいという提案から置かれたものだ。

ある日、その私書箱の「私」の部分が「死」に書き換えられていた。
クラスではやんちゃ三人組だった俺、Y、Dの誰かがやったんじゃないかと噂していた。

だが勿論俺はやってないしYとDもやっていないとのこと。
結局犯人は見つからなかった。

数日後、Yが放課後の教室で首を吊って死んでいた。

また私書箱からは、「クラスのみんな、今まで授業中うるさくしてごめんなさい」という文面の遺書のようなものが発見された。

Yの葬儀から数日後、Dが放課後の教室で首を吊って死んでいた。
そしてまた私書箱からYと同じ文面の遺書のようなものが発見された。

俺はなぜ親友の2人が自殺したのか検討もつかず、とにかくショックを受けていた。
と同時にあのクラスが不気味に思えて学校に行かなくなった。

ほどなくして俺は転校した。

新しい学校に通い始め、新しいクラスにも慣れてきたある日の放課後。
家に帰りテレビをつけると、ニュース速報が映し出されていた。

俺はそのニュースに目が釘付けになった。
前の学校が映っている。

・・・教師が自殺・・・?

「自殺した担任は殺害された少年2人の担任であり、遺書には『普段からうるさく、言うことを聞かず、いつも殺したいと考えていた』と記されており・・・」

・・・YとDは自殺ではなく、当時の担任S先生に殺されていたのだ。
そしてそのS先生が自殺した。

たまに怒られはしたが普段は優しく若い女性の先生だった・・・なぜ・・・と思うと同時に寒気がした。

転校していなければ、もしかすると俺もすでに・・・。

ガチャン。

鍵をかけていたはずの玄関が開いた。
俺は恐怖でゆっくり後ろを振り向いた・・・。

母だった。

「ただいまー。何その幽霊でも見たような顔はー!まあいいや、あんたに手紙来てたよ。」

ホッとした俺は宛名の書かれていない手紙を受け取り、封を切った。
そこには全て赤い字で書かれていた。

「逃げ切れると思うなよあははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

あれから15年経ったが俺は精神を病み続け、外に一歩も出られないでいる。

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