脳機能の実験に使われるサル

カテゴリー「都市伝説」

脳のどの部位がどのような役割を担っているのか?
これを明らかにするためにヒトの近縁種であるサルが脳実験に使われている。

とある研究プロジェクトでは、訓練を積んで簡単な機器操作方を学習させたカニクイザルを実物に使って研究者と簡単なゲームが行われていた。
研究者がコンピューター画面に何らかの画像を映してサルに見せる。
サルは機器を操作して、画像に合った反応ができればご褒美のエサが貰えるというゲーム内容である。

実験に用いられるサルの頭蓋骨には穴が開けられていて、脳には電極が差し込まれている。
差し込まれた電極により、ゲーム中のサルの脳はどの部位が興奮しているのかを観測できるようになっている。

サルの行動と脳の興奮部位の関連を調査することで、脳機能のマップを作るのである。

脳機能の実験に使われるサルであるが、脳に電極が差し込まれているので研究者が衛生管理を怠るとすぐに病原菌に感染してしまう。

手術によって開けられた電極の差し込み口は病原菌にとって格好の侵入口で、毎日電極をアルコールで拭いて、殺菌消毒してあげないとサルは生きていけない。

時間を掛けて実験機器の操作を学習させたサルである。
病気で殺してしまっては、新しいサルを一から訓練しなければならない。
実験が終わるまでの間は、研究者はサルの元に足繁く通って電極を消毒する。

・・・・そして時が経ち、研究プロジェクトが終了日を迎えると、電極サルは途端に不要物となってしまった。
不要になった電極サルの世話は実験補助員からエサを与えられる程度で、衛生管理が行き届かなくなってしまった。
世話にあたった研究者はプロジェクトの予算で雇われた任期付きの雇用であったので、彼が去った後には適切な衛生管理を行う人間が居なくなったのである。

プロジェクトが終了してまもなく電極サルは病死してしまった。

サルは電極を消毒されなくなってから死ぬまでの間、世話を焼いてくれた研究者を探すように実験室の入口を見つめ、不安な様子でうなだれていたという。

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