私が高校生の時の話です。
夏休みが終わって、フランス旅行から帰ってきた。
先生が旅の話をしてくれました。
先生:「エッフェル塔も良かったけど、一番印象に残っているのは、のみの市で買ったアンティークの掛け時計かな」
その時計というのが、ものすごく美しく、先生は一目ぼれをしてしまったとのこと。
新婚の奥さんも気に入ってくれて、いい買い物になるはずだった。
ところが、その時計、振り子もチャイムも付いてるのに、何時間立ってもなんの音も鳴らない。
先生:「壊れてんのかな?」
・・・しかしその日の夜、思いがけずその時計は鳴り出した。
午前二時。
先生がお世話になっていた宿泊先のホストファミリー達も起きだしてしまった。
そして時計は鳴り止み、また規則正しく時を刻み始めた。
次の日も、また午前二時に時計は鳴り出した。
「夜の二時にしかならない、変な時計を買っちゃったというわけだよ」で、さすがにホストファミリーも気味悪がったので、先生は時計屋さんにその時計を持っていった。
「ちゃんと毎時間鳴るようにして」
そう言うと・・・時計屋は「悪いけど、家ではその時計は扱えない。よそに持ってってくれ」と冷たく言い放ったそうだ。
そして帰ろうとした先生に向けて一言・・・「まあ、よそでも無理だと思うけどね」と。
仕方なく先生は時計を持って日本へ帰国。
しかし、修理代としてとんでもない値段をつけられたので、日本の店でも、時計を直すことをあきらめたそうだ。
それでいいかげん奥さんもその時計を嫌がりだした。
先生の奥さん:「それのせいで二時になると目が覚めちゃうのよ!」
しかし、電池をはずそうにも、なぜか電池を入れる場所が見当たらない・・・。
気味悪くなった先生は、仕方なく時計を梱包して捨てたそうだ。
この話、何が怖いって、例の夜二時になると鳴り出す音楽。
先生がみんなにせがまれて歌って聞かせたのだが・・・「いやー!!!」と女子たちが大騒ぎ。
男子も固まっていた。
文字で表現できないが、悪魔が作曲したような、気味の悪いメロディーだった。
そかもそれがオルゴール調なんだそうで・・・。
未だに頭からその曲が離れません。
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