10年近く前に、通学途中に道を聞かれた。
「順○堂病院はどこですか?」って。
大きな荷物を持って、鼻にチューブを入れた痩せたおじいさん。
急いでないし通り道だから、「一緒に行きましょう」と言った。
荷物が重そうだから、ついでに持ってあげた。
彼は「ありがとう、こんなに親切にされたのはいつ以来だろう」って大袈裟なほど感謝していた。
そして別れ際に「親切にしてもらったのに、こんなこと言いたくないが。気に障ったらボケ老人の戯言だと思って。」と前置きした上でいろいろ言ってきた。
・就活はうまくいく。
・最初に内定をもらったところが良い会社。
・今の彼氏とは絶対にうまくいかない。
・意に反して、東京を離れることになる。
・結婚は少し早めで、幸せになれるが、第一子は残念な結果になる。
・その後は子供を3人産む。
私は「何言ってんだこの人やばい」とドン引きした。
東京は変な人が多いからすぐ忘れてしまったけど、あれから10年近く経ち、第一子を流産したときに思い出した。
今のところ、全部言った通りになってる。
第二子妊娠中だけど、この子は大丈夫なんだろうな。
もっといろいろ言ってた気がするから、ちゃんと聞いとけばよかった。