自分が実際体験した実話を。
もう10年以上前。
当時小学3年(ぐらいかな?)の自分は怖いの駄目なヘタレだった。
けど、「気配」や「嫌な空間」ってのは良く感じてた。
今思えばただの思い込みだったのかも知れないが・・・。
ある日、自分には上に姉が居て自分は二段ベッドの下で寝てたのだが、その日はやけに寝つけない。
寝つけない・・・どうしよう明日学校なのに・・・って思って、ベッドでジーっとしていたのだが、ふと目に日本人形が入った。
元々家には婆ちゃんが好きで日本人形が4体位居たんだが、そのうちの1体が自分達の部屋に居たんだわ。
姉は既に寝てるし、特にやることも無いので真っ暗な中その人形を凝視・・・。。
どれぐらい見てたのかはもう忘れたが、人って一点を瞬きもせず見てると視界が狭まるってくるわけ。
で、目が痛いのを我慢してずーっと見てて、視界が狭まって「そろそろ限界かな?」って思った時、ふと視界が開けた。
あれ?って思ったらその人形が動いてた・・・。
初め見た時は紅い着物に千歳飴もどきを持ってて、右斜め手前に一羽の鶴が居たんだ。
なのに今は片手に千歳飴を持って、もう片手でその飴もどきから何かを蒔く仕草をしてた。
鶴もそれを食べる仕草をしてる。
次第に鶴も一羽から二羽、三羽と増えていき、自分も目が可笑しいのかな?って思って強く瞬きや目を擦ったりしてもやっぱり変わらない。
どころか、しまいにはこっち見て人形が微笑んだ。
でも当時の自分は「不思議だな。人形が動いてる」としか思わなかった。
またそれを暫く見てると部屋内から音楽が聞こえてきて・・・勿論、部屋に楽器は無い。(そもそも家に無い)
どこからか音源を探したら、壁に掛かってたバイオリン型の壁掛け。
・・・で、気付くと朝になってた。
多分途中で寝たんだろうけどもう随分昔だからそこら辺は分からない。
だけど、翌日確認したらやはりと言うか・・・バイオリン型の壁掛けはただの壁掛け。
音がなる仕組み何て無い。
人形は鶴も居なけりゃ飴も持ってなかった。
あれは目の錯覚だったのか今でも謎。
だけど、件の人形はまだ家にある。