生きた人間の思念

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

4年程前の話。
ある女の子と色々あり、縺れ(もつれ)てた。
付き合ってはなかった。
思いつめるとこがある子で、周りに「死にたい」とまで言ってたらしい。

程なくして俺は原因不明の肩の痛みに悩んでた。
でも我慢出来ない痛さではないので何とか普通に生活。

ある日、肩が痛いながらも一人でファッションビルへ買い物に。
いつも行くA店で担当の店員と30分程喋り、A店を出た。
30分の間、他に客は誰も来なかった。
その足で今度はこれまたいつも行くB店へ。

B店は店長が担当してくれてるのだが、その日は顔見知りの他のスタッフが「今日店長休みなんです」と教えてくれた為、すぐに出てそのまま帰宅。
数日後、再び同じファッションビルへ。
ルートも同じ。

A店で、数日前に喋った担当が会話の中。

A店:「こないだ彼女と来てたじゃないですか」
俺:「何それ。俺一人だったじゃん」
A店:「え~、いましたよぉ」

勘違いって事にしてそのままB店へ。
担当の店長が笑顔で「こないだ来てくれたそうで。女の子と来てたって他のスタッフに聞きましたよ」と。

気持ち悪く、ビルの近くで働く友達のとこに行って「こんなことがあってさあ~」と喋っていた俺の携帯にメールが。
Eメールではなく、au同士でやり取りするプチメール。
差出人名は通知不可能表示、内容は『あなたの事が好きです』の一行のみ。

ほんのり怖かった。

みんなが見た、その”女の子”の特徴は確認しなかった。
ちなみに色々あったリアル女の子は、今も生きてます。

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