おととしかな、友達と夜中まで電話してたんだ。
俺のベッドは窓際にあってそこで寝ながら電話してた。
隣の部屋で兄貴が寝てて、さらに奥の部屋には両親が寝てた。
友達との話も煮詰まって俺も眠いし友達も眠いしでちょっと沈黙があった。
その瞬間、コンコンって窓をノックされたんよ。
窓の外は塀なしの庭でそのまま道路に面してて若干下り斜面になってる。
外から立ってみると窓際って結構高い位置にあるのよ。
大人が背伸びして届くくらいかな。
植木もあるし、まず立ちにくい。
無理に立とうとするとパキパキ凄い音するはずなのにその音もなく突然ノックされたから、「うわぁぁ~~」とか思って友達に「ヤベえよ!」って言ってガクブルしてたんだ。
これがおととしの9月の出来事
それから年も変わってもう何ヶ月も経ったある日。
あれ以来変わった出来事もなかった。
去年の怖い話なんて完全に忘れてた頃なんだけど、友達が一人うちに遊びに来てて夜更かししてたわけよ。
兄貴は外に遊びに行ってて、親は親戚の家に泊まりに行ってた。
まぁ何もすることないし、興味本位でちょっと怖い画像でも見ようみたいな流れになったんよ。
何枚か怖い画像を見てこえ~みたいにふざけてたら、コンコンッ・・・。
コンコンッ・・・。
一気に去年のこと思い出して、カレンダーみたら去年と同じ9月だった。
考えてみたら兄貴が酔って窓をノックしたのかと思って、兄貴?って窓越しに聞きかけた瞬間に、ドンドンドンドンドン!!!!!!!!!!!!!
今度は部屋のドアを叩かれた!
足すくみまくりでさ。
友達も真っ青。
「何?」と震えながら返したけど何も返答なし。
怖すぎてしばらく何もせず何も喋らずじっとしていた。
でも泥棒だったらやばいと思って、木刀持ってなんとか部屋のドアを開けてみたんだけど、そこには誰もいなく、玄関ドアの鍵も閉まってる、家の中は真っ暗、誰かが入った痕跡もない。
とりあえず部屋にこもっているのが怖かったから外に出て窓の付近に誰かいないか確認した。
植木は荒れて無かったしやっぱり誰か来た形跡はなかった。
でもそのノックされた窓をよく見てみると、ペタって変な紙みたいなものが張り付いてたんだ。
それを木刀で恐る恐る取ってみたら、血がついてた。
もう本当に気味悪くてすぐにそれを投げ捨てて友達と震えながら寝たよ。
その後、親の転勤がありその家からは離れることになった。
そういえばうちって元は借家で買い取った後リフォームしてたんだ。
霊現象なのか、家族に恨みのあるキチガイの仕業かわからんが、どっちにしたって怖すぎた体験でした。