地球から約1465光年離れた宇宙空間に、専門家にも説明がつかない異常現象が観測され、米国の研究チームが地球外知的生命体探査プロジェクト「SETI」の望遠鏡を使って観測に乗り出すことになった。
この現象は天体観測のクラウドソーシングサイト「プラネット・ハンター」で数年前から報告が相次いだ。
米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「ケプラー」の公開データを解析していたユーザーが、はくちょう座とこと座の間に特異な光のパターンを発見。
ケプラーでは惑星が恒星の前を通過する時に光が暗くなる現象をとらえ、地球型惑星を探している。
同サイトから報告を受けたイエール大学のタベサ・ボヤジアン研究員は、「この現象の特異さは、明るさが20%も落ちるという暗くなり方の程度、それに1週間から数カ月という(明るさの変化の)周期にある」と解説する。
この現象を説明する説として、彗星の大群説、地球ではまだ発見されていない何らかの銀河間現象説、あるいは文明を持つ地球外生命体による惑星規模の構造物建造説なども浮上している。
ボヤジアン氏のデータを見たペンシルベニア州立大学のジェイソン・ライト教授も、この現象の理由は説明できないと指摘した。
ただし自身のウェブサイトで15日、「宇宙人説は最後まで取っておいた方がいい」と釘を刺し、「本当であれば大変なことだが、何かを発見したと主張する前に、絶対的な確信を持つことが重要だ。さもなければ誰にも信用されなくなる」と念押しした。