とあるフライドチキンを売っている店で、アルバイトの男が店長と一緒に閉店後の片付けをしていた。
一通りの掃除が終わり、男は店長に挨拶して帰る。
店長は地下の食材置き場で明日の準備をしている。
彼は挨拶をするため、地下に降りて行き様子を伺うと、大型冷蔵庫の扉を開いて店長が仕込みの作業をしているところだった。
「店長、お先・・」
店長に向かってそう言うと、店長は「あっ!」と驚いた様子だった。
冷蔵庫の扉から姿を覗かせていたのは冷凍チキンで、驚いたことに足が4本ある冷凍チキン。
「いま見た物は口外しないでくれ・・頼むな。」
店長はそう言って、レジから口止め料として10万円を男に渡すと、明日からはバイトに来なくて良いということを男に告げた。
噂によると、男が見たチキンは実は遺伝子工学によって生み出された4本足の鶏だという。
「遺伝子工学で生まれた4本足の鶏」という都市伝説の元となったのは、とあるチェーン店では足の部分の肉が人気で良く売れているのに、他の部分の肉はどうなっているのかという疑問から生まれた話。