小学校のころ、よく川で釣りをしていた。
電車の鉄橋の下でいつも釣っていた。
でかい鯉を釣り上げて、友達とはしゃいでたら、上を電車が通過していった・・・。
そのとき、なにかヘンな音が聞こえた。
なんの音だろうな?と思っていると、眼前の川に何かが落ちて水しぶきを上げた。
その波紋の中央には、子供の靴があった。
他にも何かがいくつか落ちてきたようで、川面にいくつかの波紋ができていた。
上では、「キキキー」っと音を出して、電車がすいぶんと向こうで止まっていた。
俺は嫌な予感を感じながらも、どうしても水面に浮かぶいくつかの物体を確認せずにはいられなかった。
予感は当たっていた、その物体はまぎれもなく人間の一部だった。
後でわかったことだが、その子は俺の学校の一つ下の学年の少年だった。
実話。