リアル貞子の話

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

7~8年前の渋谷で出会ったリアル貞子の話。

友人2人と俺の3人で飲んだ後、終電もとっくに行っちゃった深夜1時とかそんな時間。
渋谷駅前のスクランブル交差点に向かって歩いてたんだけど、人気も車も少ない交差点に向かって、何か黒い物体が転がってるのが見えたんだ。
徐々に近づいていくと、それが髪の毛の塊だとわかった。

正確にはやたら髪の長い女の子が、ちょうと陸上のクラウチングポーズ?みたいな格好してた。
俺たち3人は何だか状況がつかめなくて3メートルくらいの距離から見てたら、4~5人くらい通行人が立ち止まって「なにあれ?」「なにしてんの?」と不思議そうにしてた。

そうしているとおっさん2人が駆け寄ってきて、「なんでもありませんから」とか言いながら女の子を立ち上がらせた。

その瞬間、ギクっとした。
というのも、その女の子は小学校高学年くらいで身長120cmくらいかな?
服装がムシロみたいな汚い麻のワンピースで、髪の毛がスネくらいまでやたら長いストレートで。
顔は口とあごがなんとか見えるくらいだけど、明らかに無表情。

男に連れられて俺の目の前を通過したんだけど、不気味で顔をみられない。
貞子を連想してしまっていたせいで、目を見たら一生忘れられそうもない気がしたから。

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