私は学生時代、左膝に鋭く重い痛みがあり、普通に歩いているつもりでも足を引きずっている時がありました。
整形外科にも行きましたが原因不明。
リハビリをして膝周りの筋肉を増やすしかない、と言われていました。
接骨院で見てもらっても筋肉を緩めましょうぐらいで、根本的な原因解決には至りませんでした。
ある日、車のガレージ代を払いに大家さんの家に行くと、「足、どうしたの?」と聞かれました。
無意識に引きずっていたのです。
今までの経緯を説明し帰ろうとすると、「奈良に力を持った人がいてる。紹介してあげるから一回行ってみたら?」と言われました。
最初、胡散臭い宗教でも勧められているのかなと断っていたのですが、今後の付き合いもあるので、1度だけと言う事で会う事にしました。
その人は紹介の無い人は会う事をしない、TVにも出ないと決めているそうです。
教えられた場所に行くと、普通の民家です。
玄関を開け「こんにちは」と一声かけました。
すっと左の扉が開き、白い作務衣をきた50過ぎの男性が現れました。
男性は静かな声で「こちらへどうぞ」と右の部屋の扉を開け、部屋の中に案内してくれました。
部屋の中は窓からの光のみで少し薄暗く、奥に豪華な仏壇が設置されていました。
この男性が先生なのかなと思っていると、「今、先の方を見ているのでもう少し待って欲しい」と言われました。
私は畳の上のホットカーペットで座って待っていました。
私以外誰もいないので先の方の声が聞こえてきました。
どうやら未来を占って貰っているようでした。
しかし、自分の希望する未来ではなかったのか、怒号や鳴き声が聞こえてきます。
複数の声が帰った後、男性「こちらにどうぞ」と呼ばれました。
案内された部屋に入ると、正面に大きな神棚が見えました。
その少し手前にテーブルがあり、そこに同じような作務衣を着た60過ぎの女性が座って居ました。
この女性が先生でした。
とりあえず自己紹介を始め、今回の目的を伝えました。
すると「後ろを向いて手を胸のところで合わせて目をつむり」と言われ、その通りにしました。
女性は私の背中に何か文字を書き、ブツブツと呪文のようなものを唱えていました。
この間、特に悲しい気持ちとか苦しみとか意識を失うだとかは一切ありませんでした。
ただ手を合わせて目をつむっているだけ。背中が少しくすぐったいぐらい。
10分ほどすると「もう良いよ、終わった」と声をかけられました。
何が終わったんだろう?詐欺か?と頭の中で考えていると、「ちょっと立ってみて」と言われ立ち上がりました。
あの足の痛みや重さが消え去っていました。
私は驚きの余り声が出ませんでした。
ただただ驚いた。
「どういうことですか?」と聞くと、5人ほどあなたの肩に乗っていた。
その5人の重みが左半身にかかっていたから、あなたは膝が痛んでいたと。
説得して全員成仏したから、もう大丈夫と説明されました。
あなたは心が優しすぎるからもっと心を強く持ちなさい、でないと違うのがまた寄って来ると言われました。
私が体験した霊の浄霊は映画やドラマTVのような派手な事は無く、静かなものでした。
涙を流すこともなく霊が私の口を介して話すこともなく叫んだりもせず終わりました。