大学2年の12月初旬のお話です。
私は当時、高校でいうところの生徒会(学生会と呼ばれています)に属していました。
その日は、学生会の納会でした。
いつもなら、一次会では終わらず、朝まで騒ぐ・・・といった感じなのですが、その日は一次会で終了しました。
まだ時間も早かったため、先輩3人とドライブに行くことに。
運転手:Aさん、助手席Bさん
運転席の後ろ:Cさん、助手席の後ろ:私
といった席順でした。
ドライブといっても、市街地を走りまわるだけだったんですけどね・・・。
それでも、ワイワイ色々なことを話していました。
そのうち、いつの間にか、住宅街を走っていました。
周りが暗くなっていたことと、道が狭かったので、私はちょっとドキドキしていましたが、ある角を曲がる直前、息苦しくなり、黙り込んでしまいました。
曲がった先、丁度真正面にお寺があったのですが、やけに真っ暗です。
街頭もついているのに、参道が全然見えませんでした。
そのお寺の横を通る道があり、その道に入った瞬間、頭とお腹がものすごく痛くなり、脂汗が出てきました。
Bさんが「ここ、なんかいる」(Bさんはちょっと霊感があるみたいです。)と言った瞬間、ものすごく冷たい空気が、私の左側から背中の方へ流れていきました。
私は完璧に話せなくなり、顔色も悪くなってきたことにCさんが気付き、ここからとりあえず早く離れようということになりました。
しばらく走っていると
Bさんが「ねぇ、左側寒くない?」と聞いてきたので、「寒いです。左側だけじゃなく背中も・・・」と答えました。
それを聞いていたAさんとCさんが「なんかヤバイ」と思ったらしく、帰ることになりました。
アパートに着き、降りた後、見送ろうと思い、車の方を見ました。
すると・・・車の後部座席から、振り返るようにこちらを見る白い人影がありました。
その車は、後ろに黒いシールを貼っているので、中にいる人が白く見えることはありません。
ですが、はっきり・・・白い人影が・・・ショートカットの女性でした。
ちなみに、私の隣にいたCさんは男性です。
唖然としていると、先程のお寺の横の道がフラッシュバックしてきました。
そして両側には、たくさんの人が車の中を覗いていました。
白い人影が見えたとき、嫌な感じがあまりなかったので、Aさんには黙っていたのですが・・・。
その後、その車には次々に故障が起こり、修理を繰り返していたのですが、1年後、Aさんはその車を手放しました。
Aさん自身には何も起こらなかったので、本当によかったです・・・。
後日、Cさんから「あそこのお寺、俺んちの墓があるんだよね・・・それにしてもさ・・・角を曲がってお寺っていうとこで黙ったから、ちょっとあせった・・・」と言われました。