幽霊の植民地状態

友達のお婆ちゃんが夜中徘徊するようになったらしい。

懐中電灯も持たないで河原を歩いていくんだって。
お婆ちゃんが川にでも落ちてしまったら・・・と友達は気が気じゃないみたい。
それを止めようにも真夜中に出て行くもんだから、友人は寝不足。

友人は「とうとうウチのばーちゃんも痴呆か・・・」と悲しんでた。
でも、昼間はいつもと変わらないふつーのお婆ちゃん。
むしろ超元気。
友達の爺ちゃんの焼き鳥屋の手伝いをいつもしてる。
そして、お婆ちゃんは夜のことは覚えていないみたいだ。

だから、友達と俺はおかしいなって話をしていたんだ。
俺は夢遊病じゃないかって言ったんだけど、友達は霊の仕業だろっていってきかなかった。

それで、友達の家は家族会議でお婆ちゃんに御祓をうけてもらおうって話になったらしい。

精神科に連れて行けよ・・・と俺は思ったけど、友達は本気だった。

友:「お婆ちゃんにこのことを言ったら、本気でキレられたよ。私が幽霊にとり憑かれる?ふざけるなっつって。どうしろっていうんだよ」

だから精神科に連れて行けって。

俺:「前、痴呆じゃないかっていたじゃないか」
友:「あんなに元気のいい年寄りが痴呆なわけあるかい。だいたい、ふじこふじこ」

俺:「御祓いに行く前に病院にも行ってみたら?」
友:「病院の変な薬で精神がおかしくなったらどうすんだ。それなら先に御祓いしてふじこふじこふじこ」

こうして、無理やりお婆ちゃんを御祓いに連れて行くことになったみたいだ。
そして、いざ御祓いにいったら、見事にお婆ちゃんの奇行はなくなったみたいだった。

お坊さんが、お婆ちゃんは幽霊の植民地状態で、このままいくと完全にのっとられるところだったといってたらしい。

お婆ちゃんの中で霊が溶け合ってすごいことになってたそうだ。
精神を保ってたことが奇跡だと。

友達のお婆ちゃんのガマン強さに感激した。

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