300m落ちても平気

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

怖い話じゃないんだけど、中学生の時の話。

瑞垣山@山梨に父親と一緒に登山に行った下りの事。
ここは山頂付近は巨大な岩がいくつもあって、ちょっとした鎖場もある。
登りで既に疲れていたので、下り初めてすぐに膝に来た。

「気を付けろよー」と、先を行く父親の声。

あっ!?、と思った時は既に遅く、たまたま突き出ていた枯れ枝が腰のベルトに当たったのに気付かず、前に踏み出した体はテコの原理でポーンと斜面に投げ出された。

あーと言う声を出す暇もなく、迫ってくる大岩の上をポン、ポンと跳ねながら落ちて、大きな松の木?の根本にぶつかって止まった・・・。

血相を変えた父親がすごいスピードで斜面を駆け下りるのをぼーっと眺めていた。

結局、標高差で300mくらいを数分で落ちちゃった?訳なんだけど、全身のどこにも怪我が無くて、けっこうな勢いで樹にぶつかったのに打ち身すら無かった。
もちろん捻挫も。
残りは普通に歩いて下って帰った。

子供は体が柔らかいって言うけど、それで済む話じゃないような気がする。
いまでもあの時の滑るように岩を跳んでいく感覚は忘れない。
怖いと言うよりワクワクしていた。

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