俺が住んでる所から車で20分ぐらいで行ける山奥に、カルト教団が出入りしているっていう噂の神社がある。
今からちょうど7年前、2000年の夏のある日、友達の家で夜遅くまで色々話をしていた。
当時高校生だったんだけれど、友達は定時制に通っていた為原付の免許を持っていた。
そしてその内やる事が無くなったから原付に二人乗りしてどっか行こうと云う事になった。
まぁその当時所謂悪ガキだったので。
警察に見つかるとまずいから自ずと人気の無い道を走ってたら、いつの間にか↑の神社がある山道に入っていた。
その時は神社の存在は知っていたが、それにまつわる噂話は何も知らなかったため、特に恐怖心を感じる事もなく横を通り過ぎたんだけれど、その直後異様な光景を目にする事に。
深夜の山奥だから原付のライト以外何も光が無く真っ暗だったんだけれど、神社をちょっと通り過ぎた場所の木々の間から車のハイビームみたいな強い2つの光が見えた。
自分達が今いる道以外に近くに車道は無いから不思議に思った友達が「え?車?」とか言いながら原付のエンジンを切った。
二人で原付を降りる。
さっきまでエンジンの音で気が付かなかったが結構な大きさの足音が聞こえてきた。
それも複数の。
登山事情に全く詳しくない俺は心の中で深夜に誰かが登山しているぐらいにしか思ってなかったんだが、森の中へ入ってその光の方へ近づいてよく見たらその足音は装束を着た人たちのものだった。
強烈なハイビームみたいな光が後光となっていまいち色は分からなかったけれど、恐らく白装束だった。
「これ・・・ちょっとやばいんじゃない?」
ヒソヒソと話し掛けてくる友達。
でも根っからのオカルト好きな俺は不思議な光景に興味津々でもうちょっと見ていようって
、帰りたがる友達を引き止めて遠くから木々の奥にいる集団を見ていた。
ある方向に向かってゾロゾロと歩いていく集団。
その中に何かを運んでる人たちがいた。
その運ばれてるものはバタバタ動いてて、シルエットが明らかに人間だったので、妙だなと内心ヒヤヒヤしつつ目を凝らしまくって見ると、案の定人間が2人の人に手足を掴まれた形で運ばれてて、しかも格好は装束じゃなく、普通の格好でフルフェイスのヘルメットを被ってた。
かなりその人暴れてたんだけれど、ヘルメットのせいか声は聞こえなかった。
その瞬間、想像力豊かな俺の中で「あの人は今俺等がいた道を一人バイクで走ってる最中にこの連中に誘拐されて今から殺される」っていうストーリーが勝手に出来上がってさすがに怖くなったからすぐ道まで引き返して帰った。
後日、運ばれてる人のあの暴れ方的に本当に何かの事件かもしれなかったから、友達と警察まで説明しに言ったけれど、ガキの戯言として真面目に扱ってくれず、結局近隣で行方不明になった人がいるっていうニュースもあれから一度も耳にしていない。
噂話を知った今聞くとゾッとするけれど、あれは何かの儀式だったんだろうか。
このスレ読んでても思うけど呪いとか部落の事情とか日本にも裏って色々あるんだろうね。