俺の実家は結構広くて「入ってはならない」という部屋がある。
「入ってはならない」って言っても大抵はお札とか貼ってあって結構安全なのよ。
だから、俺が中学は行ってから「入ってはならない」という部屋に入っても何も言われなくなった。
でも、離れの小屋には絶対に入れてくれないわけ。
中学だった俺は子ども扱いされていると怒り、忍び込むことに。
小屋の鍵をこっそりとじいちゃんの部屋から掠め取って昼間に忍び込んだ。
夜は明らかに霊だと分かる兵士のような人が二人立っているから、あえて昼間に忍び込んだ。
中に入って驚いた。
「ひぐらしのなく頃に」ってゲーム知ってるかな?
その中に祭具殿っていう拷問用の道具をしまっている倉庫があるんだ。
それにそっくり。
当時、ひぐらしなんてゲームもなかったから俺は拷問道具とは分からずに、「かっけー」とか思って見てたんだ。
するとどうだよ、俺はまだ道具に触ってもないし振動も与えてない。
包丁みたいな物が上から落ちてきて、左手小指が切り落とされた・・・。
不思議に痛みはないわけ、でも怖くなってじいちゃんのところに逃げ出したよ。
そしたら一発殴られて近所の神社でお払い。
お払い中に神社の神主さんの弟子みたいな人が泡吹いて倒れたよ。
お払いが終わった次の日、倉庫が火事になった。
いや、なったと言うよりじいちゃんが放火した。
じいちゃんはぼけてなどいなかった。
「お前達はもうここを守らなくていいんだ」と言って兵士達を供養してたみたいだね。