俺が学生の頃なんで、今から10年ちかく前の話。
俺の地元は春スキーで有名なスキー場があって、俺はそこで冬と春休みは住み込みでバイトをしてた。
バイトの仕事は宿泊施設で泊り客の飯作り。
食堂は宿泊施設とは渡り廊下で繋がってる離れにあり、2階が食堂と厨房、1階は食料品の倉庫とトイレなんかがあった。
ある吹雪の日、泊り客の夜の食事が終わり俺達は後片付けをしてた。
厨房のシェフに言われ、俺とバイト仲間のAの二人で、余った食品を1階の倉庫の大きな冷蔵庫に片付けにいったんだ。
まぁ普通に片付けて、2階に上がろうとしたらAが「俺、大(便)してからいくから先行ってて」てトイレに入っていった。
俺は寒いからダッシュで2階にあがろうと小走りに階段を上っていったんよ。
ちょうど折り返し地点(学校の階段みたいに途中で踊り場のある階段だった)でなにげなく下をみると、誰かが立ってる。
誰かいるな?って思いながら階段を上ろうとして、ハッ!!!となった。
その足は素足でなにも履いてないっぽかったから。
ビビリながらも確かめようと思った俺は、上がりかけた階段を降り、踊り場に戻って下を見てみた。
確かに足がある。
しかし、この寒いのにズボンはおろか靴すら履いてない。
真冬の暖房もついてない廊下でまずありえない光景だ。
なんだ、、なんかおかしい・・・ってよく見ると膝から上がない。
その瞬間ダッシュで2階に駆け上がり厨房に戻っていったよ。
5分後くらいにAが戻ってきて、俺に「お前、便所の中うろうろしてたべー?」って言ってきた。
当然1階にはその時Aしかおらず、誰もいるわけがない。
俺が見たことを言うと、Aは最初冗談かと笑ってたが、俺のビビり具合をみてAも半泣きになってた。
これだけの体験なんですけど、俺的には恐かった体験でした。