小さい頃、多分4歳ぐらいだったかな。
両親と私の3人で、隣町の大型デパートに買い物に行った。
今で言うイオンモールみたいなところに、父親がスーツを買うって事で付き合わされてた。
子供だからすぐに退屈して、スーツを選んでいる両親の目を盗んで一人で冒険することにした。
スーツ売り場の目の前にエレベーターがあって、一人で乗ったことの無い私はワクワクしながらエレベーターに乗った。
多分、スーツ売り場が二階か三階で、一階まで一人で行こうとした。
一階のボタンを押すとエレベーターは下がりだして、気付いたら一階よりも下の階に進みだした。
もちろんそのデパートに地下は無い。
焦って一階のボタンを連打するが止まらず下がり続ける。
するとエレベーターは止まり、扉が開いた。
目の前には見たこともない黄緑色のライトが眩しいぐらいに照っている。
なんなんだこのフロアは・・・みたいな印象で、エレベーターを降りる勇気の無い私は早く両親のところに戻ろうと元のフロアのボタンを連打した。
エレベーターは問題なくいつも通り動き出し、無事スーツフロアに着いた。
両親はまだスーツを選んでおり、私の存在に気付くと『こら、危ないから勝手に動かないで』とだけ言い、またスーツ選びをしだした。
怒られると思い、さっきの話は両親にはしてないが、あの時の黄緑色のライトのフロアは一体なんだったのだろうか。