いつもの「ただいま」がない

カテゴリー「不思議体験」

昨日の夕飯前の話。

俺の部屋は兄貴と同室で、部屋が丁度半分になるように部屋の中心に縦に本棚を並べて区切ってるんだ。
で、部屋のドアは俺のスペースの方にあって、俺の机は部屋のドアに背を向ける感じで置いてあって、机の上にはパソコンが置いてある。

つまり俺が机に向かってる時とか、ゲームしてる時に兄貴が帰ってきたら、俺は一旦ドアの方に振り返って「おかえり」とか言う訳だ。

その時俺は最近買ってハマったPCゲーをイヤホン着けながらやってたんだ。
でも音量はそこまで上げてなくて、部屋のドアの開け閉めがなんとなくわかる位の音量だった。

そしてプレイしてる途中で部屋のドアが開いたような気がしたんだ。
俺は兄貴が帰ってきた?と思い、でもゲームにハマってたから首だけちょっとドアの方に動かして「おかえり」と言った後、すぐにモニターの方に顔を戻した。

兄貴は大体「ただいま」とか言った後、すぐに自分のスペースの方に行っちゃうんだけど、この時は何にも言わなかったんだ。
ただ無表情な顔をこっちに向けたまま自分のスペースの方に歩いて行くのが横目で見えた。

俺は新しく買ったゲームが気になるのかね~とか思いながらゲームをプレイしてた。

んで、夕飯の時になったから一旦ゲームを止めてリビングの方に行く途中、ふと玄関の方を見たら兄貴のいつも履いてる靴がなかったんだよね。
もちろん兄貴が部屋を出た感じはしなかったし、オカンも兄貴はまだ帰って来てないとか言ってる。

気になって部屋に戻り、兄貴のスペースの方を見に行ったんだけど兄貴の姿はなかったんだ。

結局、兄貴は深夜に帰ってきて俺がその事を話してみたんだけど「俺はその時帰ってねーよ」で終わってしまった。

じゃあ俺が「おかえり」って言ったのは誰だったんだろ。

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