親父が高校の頃だから今から55年近くの前の話。
夏休みに部員10名程で宮崎の山(名前忘れた)に登ったらしいんだが、下山途中でいきなり豪雨になって、雨をしのぐ場所を探してたらルートを大幅に逸れて遭難したらしく身動きがとれなくなった。
遭難して三日目、皆で最悪死を覚悟していたら、けっこう年配の人が独りでやって来て、「絶対に下山させるからついて来なさい」っていった。
皆その人に従って何とか全員無事に下山したら、学校が遭難届けを出してて警察や消防団の人がいっぱいいた。
そして、「この天候でよく君たちだけで帰って来れたな。雨が止むまでは救助に行けなかった」って言われたから、「さっきの人は救助隊の方じゃ無いんですか?」って返したら、「誰も送ってないし、君たちだけで下りてきたじゃないか」って言われた。
けど部員全員がその人を見てるから、皆で「年配の方に助けて貰ってここまで一緒に下山した」って何度も言ったけど信じて貰えず、最終的に一種の集団ヒステリーで片付けられたらしい。
その時一緒に登った親父の1学年上の先輩が家に遊びに来たときに、親父と「今でもハッキリ覚えてるけど幻覚じゃないよな!」って二人で話してるの聴いてて、不思議な事ってあるんだなぁ・・・って思ったよ。