私が年少組だった頃よく保育園を脱走してたそうです。
行き先は園から約20m圏内で、だいたい近くの公園や老人たちのたまり場でお菓子をもらっていたりでした。(母は先生によく怒られていたそうですが・・・笑)
ある日のこと。
園内で遊んでいたら、またもや私の姿が見当たらなくなっていたそうな・・・。
そういう時は決まって児童たちとの散歩がてら私を捜すのが通例となっていたそうです。
しかし、その日は心当たりのある場所をあたっても私の姿が見つからなかった。
警察に届けようと、保育園に戻る途中一人の児童が「あっちで声がするよ!」と言うので向かったところ、保育園と隣接する竹やぶの中の墓地で一人楽しそうに走り回る私がいました。
私がお世話になっていた保育園は特殊でお寺と併設されており、園内には鐘もあったりとなかなかハイブリッドな保育園?でした。
先生は私に駆け寄り肩を抱きこちらを向かせ「何をしているの?」と問いかけたところ、笑顔で「あのおじちゃんと追いかけっこ!」と一つの無縁仏の墓石を指差し言ったそうです。
もちろんそこには誰もいません。
高校生に上がった頃、保育園の園長先生兼住職さんが亡くなられた時に母から聞かされました。
私は外で遊んでいて竹やぶを走り回っていた記憶はうっすらある程度です。