自分はアラフィフのオッサンで10歳離れた兄がいる。
俺と幼なじみの四太郎(仮)、兄と四太郎の兄一太郎(仮)が同級生。
うちは兄と俺の間にもう一人いたんだが、亡くなったので年が離れている。
一太郎の家は四人兄弟で間に二太郎と三太郎がいる。
一太郎は頭も顔も性格も良くて二、三太郎は目立たず、四太郎は出がらしっぽかったが面白い奴だったのでよく一緒に遊んだ。
多少手のかかる問題児ではあったと思う。
四太郎はうちで遊んでいる時、よく「一太郎はすぐ暴力をふるう」と言っていたが、嘘ではないだろうが、大げさに言ってるなと思ってた。
ある日、四太郎の家で遊んでいたら一太郎が突然部屋に入ってきて、四太郎に殴る蹴るの暴行を加えスッキリした顔で出て行った。
顔とか目につく場所は避けていて親も知らないのかと思ったら、訴えた事はあるが親は信じてくれなかったと四太郎は言った。
自分も兄にこの話をしたけど信じてもらえなかった。
四太郎は中学を卒業したら働いて家を出たいと言っていたが両親に猛反対され、高校卒業までは家にいた。
卒業後、四太郎とは年賀状のやりとりだけが続いたが、互いの結婚が決まった時は一緒に飲んだ。
そのうち太郎家両親が亡くなり俺と兄はお葬式に出た。
その時、四太郎は幼い頃の恨み言を少々と自分が死んだら呪ってやる的な事を一太郎に言ったらしい。
一太郎は俯いて聞いていたと思う。
数年前に四太郎が病死して、一太郎家に次々と謎の不幸(?)が起きたらしい。
主に子供や孫に兄から連絡が来て、四太郎のお墓の場所を聞かれたんだけど、散骨だった事を教えた。(というか兄弟が知らないなんて事あるのか?)
そして上記の謎の不幸の事を聞いた。
一太郎はかなり反省してたらしい。
自分の子供が産まれた時、とてもいとおしいと思った事、そして自分の罪深さに気づいた事、親の葬式の時、四太郎に謝りたかったができなかった事(プライドの問題?)。
墓に行って謝りたいがそれも無理なのかと嘆いていたらしい(兄談)
先日どういう伝手か知らないが、霊能力者の人を介して四太郎に謝ろうとしたらしい。
そうしたら霊能力者の人に「四太郎さん、きれいに上がっていますよ。幸せな結婚生活を送られていたようですね」という様な事を言われたそうな。
謎の不幸は謎のまま続行中。(兄談)