蝋燭と百物語

カテゴリー「心霊・幽霊」

今度は私も現場にいた話をひとつ。

友人B君の彼女はケーキ屋でバイトをしていたんですが、ある事情でその店が閉店することになり、大量にローソクをもらって帰ってきていました。

ある日、その友人B宅で遊んでいたとき、蝋燭がいっぱいあるから百物語をやろうということになりました。

ケーキに立てる小さい蝋燭ですが、さすがに狭い部屋で百本も灯すわけにもいかず、まあ50本くらいでやるかぁということになり、ガラステーブルに油粘土で50本の蝋燭立てをつくって、部屋の明かりを消しました。

男女6人でテーブルを囲み、一人目が話し始めたんですが、どうも寒い。
ちょうど今くらいの季節だったんでエアコンもつけてなかったんですが、やっぱり寒い。
狭い部屋で50本もの蝋燭に火がついているにも関わらず。

こりゃぁヤバイか?
なんてお互いに思ってたようですが、なんとか一人目の話が終わりました。

「なんかやばい感じがするね」などと言いながら一つ目の蝋燭を持ち上げ、そっと息を吹きかけた瞬間・・・。
テーブルの上の蝋燭が一斉に消えました。

「うぁぁぁっ!」

皆思わず叫んでしまいました。

慌ててB君が部屋の明かりをつけ「なんだよ今の?誰かのいたずらだろ!」など大騒ぎしている中、私と隣のC子は浮かない顔をしていました。

C子に「見た?」と聞くと「見えた」と答えます。
C子も私と同じものを見たようです。

皆が火を消す友人に注目している中、50話もしてたら蝋燭全部溶けんじゃねーの?と心配でテーブルを見ていた私は火が消える直前、ガラステーブルに反射する知らない女性の顔を見たのです。

C子の角度からはそれがふっと息を吹きかける表情まで見えたとか・・・。

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