5年位前の話。
深夜に仕事終って帰宅して玄関のドアにカギ差し込んだ時、「うぉぉぉ」って声がした。
深夜で静かだったからかやけに良く聞こえたんだけど、近所で男が大声を上げてる。
なんだ?と思いつつ玄関開けて中入ったんだけど、その間も「うぉぉぉぉぉ!」って叫んでる。
で、その声がどんどんはっきりしてきて、ばたばたって足音というか気配というか、ともかく近づいてきてるのが分かるわけ。
あ、俺ん家の方に走ってきてる?と思いつつドア閉めたけど既に声がかなり近くなってて、というか、家の前をその声の主がちょうど通り過ぎるような状態。
酔ったおっさんかなーとか考えてたと思うけど、玄関のカギを締めた時、そのおっさん?が通り過ぎるんじゃなく、いきなり俺ん家の庭に入ってきた。
叫び声のでかさとじゃりじゃりって音(庭に砂利敷いてある)ではっきりわかった。
え?って一瞬訳わからなくなってドアの前で突っ立ってたら、目の前のドアが思いっきりドンッって叩かれた。
叩かれたっていうか走ってきた勢いのままぶつかった感じ。
んでそのまま大声でおっさん?が「うぉぉぉぉ!」って叫んでる。
叫びながらドアをガタガタ動かしてる。
カギかけてたから開かなかったけど。
ドア一枚しかないから滅茶苦茶五月蝿いし、ドアガタガタさせてるし、突然すぎてパニクったというかびびってしまったというか、叫び声と動くドア見ながら呆然とドアの前で突っ立てた。
多分1分くらいだったと思うけど叫び声とドア揺らすのが急に止んで、「はぁはぁ」とか荒い息遣いがドアのすぐ向こうで聞こえて、そのままおっさん?はどっか行った。
足音が去っていくまで死んだような心地だった。
その日はびびりながら寝た。
警察に連絡しようか2日くらい悩んでたんだけど、結局しなかった。
まぁそれだけなんだけど、未だに仕事で遅く帰ったときとか、深夜に家に入る時が怖い。