憑りつかれてた時期はつらかった

カテゴリー「心霊・幽霊」

高1の春の出来事。
うちの高校は歴史が古くて、今でも使われてる旧校舎と新校舎があった。
主に使うのは新校舎だけど職員室とか特別教室は旧校舎にあったから、旧校舎は怖いとかそんな感じは無かった。

当時部活をしてたんだけど、外から部室に行くには旧校舎三階まで上がる→渡り廊下→新校舎→部室棟のルートが一番早かったから、部員は結構そこ使ってた。

学校の歴史が古いし生徒数も半端じゃないマンモス校だったので、オカルティックな噂もそこそこあった。
先輩から聞く噂の中には私の母親(同じ高校出身)も知ってる噂もいくつかあって「まだその噂あるのねー」なんて笑いながら話してた。

その中の一つが「旧校舎の三階の踊り場から飛び降りた女子生徒の霊が出る」という話。
いじめを苦に自殺した女子生徒の霊が出て道連れにっていうありきたりなやつ。
でも噂は噂で、はっきりした姿を見た人も居ないし旧校舎の三階なんてほぼ毎日通るし、信じてなかった。
ただ、今でも一つだけ謎なのは旧校舎三階の踊り場にだけ全身鏡がなかったこと。
はっきりした姿を見た人が居ないのに、見た目の特徴はやたら細かかったのも不思議だった。

黒髪ロングで、紺のブレザーに膝下のスカートらしい。
ちなみにこの制服、母達の10年くらい前の制服だそうで。

私はメンタルが強い方ではなくて、人見知りで環境が変わってしまうのが苦手。
なので、当時は結構不安定だったが不安定なりに部活も勉強も頑張ってて、華のJKライフに胸を踊らせてた。

4月の終わりのある日、いつものように眠っていた私は人生初の金縛りにあう。
あーこれ金縛りだわ、みたいなベタな金縛り。
ただ誰かの姿が見えたとかは無くて、ただ疲れてるだけなのかなーぐらいに思っていた。

翌日から突然物事が全て憂鬱になった。
朝起きたくない、部活もしたくない、授業中寝るのさえだるい。
何なら食事すら面倒になって、5月の始め頃、学校に行かなくなった。

部活推薦だから部活しないといけないんだけど、部活どころじゃない。
ベッドに上がるのもきつくてフローリングに寝そべってる毎日。
学校を辞めることも考えていたけど、先生には当然止められるわけで、その件は一旦保留になった。
推薦だから大人の事情もあるしね。

そんなこんなで母(薬でかなり落ち着いてるけど鬱)は私を病院に連れて行く。
主に心療内科で診察とかカウンセリングとかしたけど、どこでも言われるのは「鬱病ではない」

当然だけど私も母も学校の噂とか完全に頭から消え去ってた。
病気じゃないなら薬の処方はできないから、気持ちを落ち着かせるアロマ?とか週一のカウンセリングとかいろいろやってもらったけど効果なし。
というかまずアロマのセットとかカウンセリングが面倒。

そんな生活を続けて2週間くらいかな?
私、突然の自殺未遂。
別に死にたいとか思ってたわけじゃなく、突然思い立った感じ。
母の鎮痛剤とか安定剤とか睡眠薬とかをとにかくごちゃ混ぜにして飲んだ。

目覚めたのは2日後。
目覚めたらなぜか部活の顧問が居て、顧問慌てて「お母さーん!!」って母を呼びに行ったのは覚えてるw
ここから一週間くらい入院してたんだけど、記憶が曖昧だし本筋とは関係ないから端折ります。

とにかく常々死にたいと思っていた。
死にたいというか、死ななきゃに近かったかな。
あまりにも死にたいって口に出すから檻付きの病院に入院する話も出ていたけど、それでもいいと思っていた。

病院巡りは続いて、心療内科とか脳外科とかたくさん回った。
もちろんこれ全部旧校舎の女子生徒の仕業なんだけど、そんなこと誰も思ってない。
というか忘れてた。

未遂から一ヶ月後、母の友達の知り合いとかいう人(Aさん)に出会う。
この人は今も良くしてもらってるんだけど、霊能者とはまた違うけどそっち方面の人。
何がどうなってこの人が来たのかは分からないけど、とりあえず私と話したいらしい。
どうでもいいのでOKする。

6月の終わり。
母同伴でAさんと話す。
最初に聞かれたのは「心霊スポットとか行ってない?」

・・・ん?

ここで私と母は旧校舎三階の話を思い出した。
旧校舎の三階に霊が出るって噂があること、そこをほぼ毎日通っていたことを話した。

Aさんは考えながら霊の特徴とか階段の踊り場の間取り?とか次々と当てて、最後に「今その子私ちゃんに入ってるから、学校に帰しちゃおう」と。

よくわからんけど、はい。

Aさん曰く、とても強いので(私達が噂するので、それで強くなったらしい)完全に払うことは難しそう。
私に憑いたのはなんとなくだけど、精神的に弱いと今回みたいに取り憑かれちゃうらしい。
自殺未遂とかは女子生徒のせい。

この時点で私、まだ全体的にどうでもいい。
でも自分のに入ってるって言われたからなのか、女子生徒の気持ちなのか、ちょっと気分悪くなった。

早い方がいいらしく(そりゃそうだ)早速お祓い。
正座させられて目つぶらされた。終わるまで絶対目を開けないこと、極力体勢を崩さないこと、できる限り意識をはっきりさせておくことを約束された。

お経上げられたり背中叩かれたりしながら数十分。
実際の時間は分からないけどすごく長く感じた。

途中寒くなったり吐き気がしたり急に笑いが止まらなくなったり、すごくカオスだったけど、突然肩が軽くなった。
それと同時に疲労感、と言っても今までのとは違って、やけにスッキリした疲労感というか・・・。

取り憑かれてた実感も無いし、何かが変わったとも思えない。
とにかく眠たくてたまらなかった。

Aさんは帰り際に数珠をくれて、これをお守り代わりに持っておけばいいよー、と。
あと旧校舎三階には極力行かないように言われた。

他にも細かくいろいろ言われたけど意識朦朧で覚えてない。

翌日からはちゃんと動けるようになって、翌週から学校にも部活にも復活。
不思議なほど早く元気になって、もう霊に取り憑かれてたって信じるしかなかった。

周りには体調不良だったけど徐々に良くなったってことで話を通した。
先輩達が旧校舎通るから私も一緒に通ること多かったんだけど、一人では通らないようになったな。

後日談としては、その年の夏休みに先輩たちと三階上ってる時に数珠がバラバラ&粉々になってからは、私達の部は誰も旧校舎通らなくなったw

たまたまなのか、元いた場所に戻った女子生徒なのかは・・・ご想像にお任せします。

これで終わりです。
それからは特に大きな出来事はないけど、私には少しだけ霊感が備わりました。

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