妄想が激しすぎるジャニオタ

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

ラジオでキンキの曲が掛かってて、それを聞いていたら思い出した話がある。

少し前に古本屋でジャニタレに関する本があって、それに載ってた話なんだけど、結構洒落になってないと思う。

ある時、堂本光一(以下光一君)に、ファンレターが送られてきた。
差出人の女性の名前は仮にA子とします。

「光一君。今日は喧嘩しちゃってごめんなさい。」

手紙はそんな出だしで始まっていた。
どうやらA子は光一君と脳内でお付き合いしているらしい。

手紙の内容は、「自分が悪かったから光一君怒ったんだよね。それなのに私はそれに気付かなくって・・・ごめんね」と言う感じで、仲直りしましょうねみたいな内容だった。

こういう「自分は○○君とお付き合いしてる」と言う設定の手紙はタレントをやっていると結構送られてくるらしく、今回のもそのたぐいの手紙だろうと光一君は思っていた。

その手紙を境にA子から毎週、毎日のように手紙が送られてくるようになった。

「今日は○○デパートでデートして楽しかったね。」
「××レストランで食べた食事おいしかったね。」
「昨日は何時に帰ったね。遅かったね。」

全てA子の脳内で起きた話だった。

「ナントカホテルに飾ってあったドレス、素敵だったね。」

しかもどうやらA子は光一君と脳内婚約までしているらしい。

そのうち、A子からの手紙の内容は光一君の身辺の事に変わっていった。
自分が何時に家を出て、どんな仕事をして、何時にそのスタジオを出て、どこのコンビニで何を買って、何を食べ、どんなものを着ていて、何時に家に帰って、何時に寝たか・・・。
それは作り事ではなく、全て自分の行動と一致した。

一度だけではなく、何度もその内容の手紙は送られてきた。
ここまで来ると、もう本当に怖い。

常に見られている気がする。
ロケの時もコンサートの時も、どこにいてもA子に付きまとわれている気がしたという。

しばらくすると、A子からの手紙は来なくなった。
光一君も、A子の事をすっかり忘れていた。

それから数ヶ月後、見覚えのある字の手紙が光一君の元に届けられた。

A子からの手紙だった。
気味が悪い。
正直言って関わりたくない。

「光一君へ。赤ちゃんが生まれました。(光一)と名付けました。光一君との思い出を胸に、これからはこの子と生きていきます。光一君もお元気で。」

写真が一枚同封されていた。

生まれたばかりの子猫を満面の笑みで抱っこする30代くらいの女性が写っていた。

この話を思い出したのと同時に思い出した言葉がある。
高校時代の同じ部活にいた女の子の言葉だ。

「ジャニーズのタレントってさー、自分の知らない間に見ず知らずの変なファンの人に勝手に婚姻届出されてたりして、いつの間にかその人と結婚してる事になってるって事、公にならないだけで案外あるのかもしれないよね。」

長文失礼しました。

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