俺には内蔵か生肉にしか見えなかった

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

当時ダイエットに凝ってた俺は通勤時間もダイエットに費やそうとチャリを買った。
デザインが好きだったのでピストを買ったんだ。

ネットで注文し届いた日にはテンション最高潮。
チャリでも飲酒運転とは聞いていたけど、友達2人誘って夜チャリで飲みに出たんだ。

飲み屋でピストについて熱弁するも友達はのってこなくて、イマイチ飲み会も盛り上がらず、その日は早めに解散になった。

俺は物足りなかったが、チャリで帰るのが楽しかった。
家の近くまできて昔よく行ってた駄菓子屋の前まで来た時”そいつ”はいた。

深夜に、駄菓子屋のドアの前で中を見ているのは小柄なおじさんだった。
不審に思いながらも通り過ぎたが、店が開くのを待っているようになぜか感じた。

部屋に入った俺はなんだったんだろう?と思いながら物足りなかったのと、もう少しチャリに乗りたかったのもあって、もう一度様子を見に行こうとしたんだ。

駄菓子屋まで行くとそいつはいなくなってた。
あれ?と思いもう少し進むと、魚屋の前の自販機の前にそいつはいた。

さりげなく近づいていくと、こっちに気づいて振り返った。

おじさんはあのマラチオンのおっさんみたいな顔をしてて、口に何か咥えていた。

自販機の明かりだけでよく見えなかったが、何かの内蔵?生肉?みたいなのだった。

一気に心臓がバクバクしスピードをあげて通り過ぎた。
そのまま帰るのも怖かったから近くのコンビニで時間をつぶしたんだけど、雑誌コーナーは外から丸見えだなと思ってしゃがんで隠れるように雑誌見てた。

1時間くらいたってからもういいかな?と思って帰ることにした。
そしたらまだいるんだよ。
マラチオン。

帰るか悩んだけど、財布も携帯も部屋に置いてきてたから帰るしかなかった。

どうしてもそこは通らないといけないから、なるべく道の反対側を猛スピードで通ったんだけど、マラチオンは俺を目で追いながら真顔で手をふってた。
その手にはさっきの内蔵みたいなやつがあった。

帰ってからチャリは裏庭に隠して警察に電話した。
その後どうなったかは知らない。

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