中学時代の友達Aは美人でスタイルも良くて活発で、勉強も運動も出来て、地味な私とは正反対。
自慢の友達だった。
Aの姉は、お世辞でも美人とは言えない顔で太っていて、引っ込み思案で勉強も運動も苦手で、私と似たようなタイプだった。
Aは県内で一番偏差値の高い高校へ行った。
高校が別でも私とAは仲良くて、時々遊んだりしていた。
Aは高校でも成績優秀だったらしい。
だが何もかも完璧なのが原因なのか、一部の同級生に逆恨みされて、いじめに遭っていたらしい。
それでもAの成績が下がる事は無かったが、Aはいじめの事ですごく悩んでいた。
Aは東京の大学へ進学した。
実家を出て1人暮らしをして、(私とは電話でたまに話をしていた)
数年後には薬剤師になっていた。
ある日、Aの姉が交通事故で死んだ。
私は通夜と葬式には出席した。
もちろんAもいた。
そっとしておいた方がいいと思ったのでそれ以来Aに電話しなくなった。
Aからもかけてくる事は無くなった。
数ヶ月後、実家に帰ったAに偶然会ったがAはすごく元気だった。
何で姉が死んだのにこんなに元気なんだと思って聞いてみた。
Aは交通事故の事を話した。
Aは実家に帰る途中の道で、偶然姉を見かけた。
姉は急いでいたらしく、信号無視をして横断歩道を渡る途中でひき逃げされた。
Aは見てたくせに、わざと通報しなかった。
知らん顔して通り過ぎて家に帰ったらしい。
もしすぐに通報していたら助かっていたかもしれないとの事。
なぜそんな事をしたかというと、高校時代にいじめに遭っていて悩んでいた時に、Aにコンプレックスを持っていた姉はそれを嘲笑ったらしい。
あと、いとこの前で、いじめられた事をバカにするような事も言ったらしい。
Aの姉も高校時代いじめに遭っていたらしいけど。
「許せない!自分だっていじめられてたくせに私の事を嘲笑ってバカにするなんて!他人の前で恥かかせやがってあのババア!あんなブスでデブでバカで性格悪い奴なんか死んで当然だよ!土下座してくれたら許してあげてもよかったんだけどね!あ、ごめん、デブすぎて土下座出来ないよね」
そう言ってる時のAは怖かった。
信じられなかった。
Aの言ってる事がどこまで本当なのかわからないけど、あれ以来Aとは連絡を取っていない。怖すぎる。