これは私が小学生の時に体験した話です。
私と盟友の仮に佐藤幸作君としときましょうか。
佐藤君といつもの様に、放課後に原っぱで遊んでいました。
初めのうちは、キャッチボールをしていたり、バッタをとったりして遊んでいたのですが、そのうち飽きてきたので、「入ってはいけない」と大人たちから言われていた原っぱの奥の方にある、廃屋に行くことにしました。
地元では有名な幽霊屋敷の噂がある廃屋で、私たちも外から見るだけで入ったことはありませんでした。
やがて廃屋に着きました。
庭に錆付いたブランコがあって、ツタが巻きついていたので、しばらく私と佐藤君は「あ~ぁぁぁぁ~!!!」と叫びながらツタでサターンごっこを始めました。
サターンごっこも飽きてきたので、2人で廃屋に入ることになりました。
玄関にはもちろん鍵がかかっておらず、玄関から入ると非常にカビ臭い匂いがしました。
1階は落書きやゴミで散乱しており、特に変わったものはありませんでした。
異変は2階の突き当たりの部屋上がった時に起きました。
2階のタンスを調べていると、実家の仏壇にあるものと同じものがありました。
位牌でした・・・。
僕と佐藤君はそこで急に怖くなり、ランスを閉めて1回に降りようようとした時、2回のまだ入っていない部屋の方から「まもる~~~~~~~」と、年配の女の人の声が聞こえました。
僕と佐藤君は「わわっ!!!」と叫びながら一気に怪談を駆け下りると、玄関を出ました。
廃屋の方を振り返ると、2階の薄いレースのカーテンの閉まった窓から、3人の人の影がベッタリと張り付いてコッチを見てる様子でした。
僕と佐藤君は、絶叫しながら家に帰りまった。
翌日、祟られては怖かったので、私の家は当時ラーメン屋をやっていたものですから、お供え物を持ってもう1度あの廃屋に佐藤君と行く事にしました。
そして例の位牌が入っていた2回の部屋に行き、タンスを開け、位牌にお供え物の刻みネギ(ラーメンに入れるやつ)をふりかけました。
2人で「ごめんなさい」と拝み、タンスを閉めて廃屋を出ました。
振り返ると、2回のカーテン部屋の影が4人になっているのが見えました。
さらに怖くなった僕と佐藤君は「お供えしたもんね!!!」と捨て台詞を残し、
その場を去りました。
以後、別に妙な出来事は起こらず、2度とあの廃屋にも行きませんでした。
これで私の体験談は終わりです。