母方の叔父さんは、ちょっと不思議な能力?がありました。
それは、危険な空間が色づいて見える能力です。
そもそも危険な空間とは何かと言うと、叔父さんいわく、体が触れると数分から数日後に死ぬ空間、だそうです。
これはあくまで叔父さんの予想ですが、老衰以外で死ぬ人間は全てこの空間に多少たりとも触れたから亡くなるのだそうです。
その空間は様々な形をしていますが、叔父さんはその空間がオレンジ色に色づいて見え、その濃さが薄いほど危ないのだそうです。
叔父さんが私にこのことについて教えてくれたのは、私がとても小さい時でした。
近所の広場で走り回っていると、突然叔父さんがすごい形相で「危ないっ!」と叫び、のちのち理由を聞くと上のようなことを話してくれました。
この危険な空間は、結構沢山身の回りに存在し、高度は足元の高さから空高くまで、大きさは拳くらいの大きさから人一人分くらいまで、常に動いている空間から全く動かない空間まで様々だそうです。
叔父さんはこの話はほとんど誰にもしたことがないらしく、この件に関する情報共有を全く行っておらず、従って触れると本当に必ず死ぬのか、老衰以外は全員触れているのか、等は経験則だそうです。
叔父さんは私が小学生の時に事故死してしまい、詳しい話は結局聞けず仕舞いでした。
もしかしたら今も部屋のどこかに危険な空間があるのかもしれませんが、私には何も見えないので、何も気にせず気軽に生きていくことくらいしかできません。
似たような能力がある方がいれば、詳しい話も聞きたいです。