自分は幽霊とか信じない性質で妹だけど姉ちゃん気質。
親戚や習い事の先生にも肝が据わった面白い子だと言われてた。
ここまで前提。
それを体験したとき、自分は小学2年生くらい。
それまでは父方の祖父母の残した持家に住んでたんだけど、隣家が始めた改装工事の振動で壁のタイルがはがれたり、ヒビが入ったりで・・・うちも立て直すことになって立つまでの間、家の前のアパートに住んでた。
結構古いアパートで、住んでる人は一人暮らしの若い人かご老人くらい。
その一室で、玄関に近い和室に自分と兄の相部屋、奥に両親の寝室という部屋割りになった。
引っ越しが終わった日の夜、いつもなら布団に入ってすぐ寝れるのに、その日は全く眠れなかった。
眠く無い訳じゃないんだけど、何故か寝ちゃいけないような気がして、布団の中で頑張って起きてた。
それでも結局睡魔に負けて寝ちゃってたんだけど、夜中に急に目が覚めた。
でもトイレに行きたいわけでもないし、体調が悪いんでもない。
ただ、何故だか目が覚めた。
で、その後、唐突に分かった。
何かいる。
何かは分からない。
怖くて見れない。
でも、怖い何かが部屋の中に確実に居た。
しばらく我慢してたんだけど、悪寒は酷いし理解不能な・・・今思えば威圧感のような物もすごいし、どうしようも怖くなって隣で寝てた兄を頑張って起こした。
兄は寝起き悪い人でめちゃくちゃ不機嫌だったけど、泣きながら「怖い、何か居る、怖い、お母さんたちの所に連れてって」て訴えて連れてってもらった。
両親も寝てる時間だし、って兄は渋ったんだけど、自分が泣くから仕方なくって感じで両親の部屋についてってくれて、両親起こしてくれた。
母はすぐに「お腹痛いの?どうしたの?」と聞いてくれたけど、理由説明する余裕も無くて、とにかくしがみついた。
その時初めて分かったんだけど、全身が冷えきってた。
夏前だったから寒くないし、冷房もつけてなかったのに、頭の先からつま先まで冷たくなってて、歯が鳴るくらい震えてた。
母親が布団に入れてくれて「こんなに震えて・・・お兄ちゃんもこっちで寝る?」その言葉だけ聞いて、もう寝てた。
翌日は、原因不明の熱で1日欠席。
その後も同じ部屋で寝たけど、そんな事は二度と起こらなかった。
20年近く経った今も原因が分からない、不可解な出来事。