数年前、友人2人と山の上にある樹齢千年の桜を見に行った。
車で1時間程の所のはずなんだけど、ナビの通りに進んでもいつまで経ってもつかない。
2時間ほど走ってるとトンネルが出てきた。
友人同士は、この辺に幽霊の出るトンネルがあるらしいとか、トンネルを通って動物に取り憑かれた人がいるらしいとか話して結構盛り上がってた。
オレはそういう話する気分じゃないかったから、適当に相槌打ちながらぼーっと道を見てたんだ。
そしたらトンネルを出た辺りで道になんか落ちてた。
動物の死体かゴミだろうと思って見てたんだが、運転手はそれに気づいてないみたいだし、踏んだらキモいから教えてやろうか、と思ってると、落ちてたそれと目があった。
人の顔だった。
スライスした顔が地面に張り付いてる感じ。
絶句して、動けなくなってたら、運転手は気づかずそれを踏んで行った。
結局アレが何だったのかはわからない。
そこから1時間ほど走ると目的地の桜には着いた。
ちなみに帰りは同じ設定でナビいれて、1時間くらいで着いた。
トンネルも通らなかった。
単に往路で道を間違えただけかもしれないけど、不思議な感覚だったな。