奴隷市場

カテゴリー「都市伝説」

持つだけで持ち主を呪い殺す装飾品。
座るものを死にいざなう椅子。
移動しようとすると不可解な事故が起こるもの。
切ろうとすると事故が起こる木。

今回取り上げる石も、そんな呪いのアイテム。

アメリカのジョージア州・オーガスタ市は、19世紀以前「奴隷市場」があった街である。
黒人奴隷が、白人によって売買されてきた場所である。

そしてその奴隷市場の中には、一つの大きな「石」があった。
石といっても、反抗的な奴隷を見せしめのために制裁を加えるためのステージであり、多くの奴隷が命を奪われた石である。

奴隷制度廃止後、過去を偲ばせる街の遺品、記念碑として石を別の場所に移動して保管することになった。
だが。

・最初の作業員2名が作業日の朝、原因不明の食中毒にかかりあっという間に死亡。
・翌日別の作業員2名のうち、1名が石が倒れてその下敷きになり圧死。
もう1人はそれをみて心臓発作をおこし死亡。

2日で4名の作業員が死んだことに街の人々は「黒人の怨念が石に宿っている」と噂し始めた。
作業責任者は次の作業員を募集したものの当然応募はなし。
仕方なく自分がやることにし、なんとか3人の作業員の都合をつけて、作業にとりかかった。

・作業を開始したところ、先日からの大雨で増水していたサヴァンナ河が決壊、付近に大洪水をおこした。
3人の作業員は濁流に呑まれて溺死。
責任者も肺炎で1週間後に死亡。
結局作業は中止された。

・その後も20世紀に入ってからオーガスタ市の都市計画の一環で石の移動が必要になった。
が、作業中の2人を雷が直撃し死亡。

・この石を見て、行商を行うのに都合がいい、とある露天商が商品を石にもたせかかるように並べて営業を始めたが、客も増えてきた一週間後に原因不明のまま衰弱し、死亡。

・1910年と1940年にはこの石に車が衝突、乗っていた計5名が全員死亡。
・1951年にも移動を試みた人物が作業前に階段から転落して首の骨を折る重傷。

この後、移動が試されることはなかった。

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