これは、火葬場の人に聞いた話です。
私はある葬式があり手伝いに行った。(田舎は斎場と言うものが無く村民達が集まって葬儀をする)
で、私は火葬場係りになり、他にも慣れた人が2人いた。
遺体を釜に入れ焼き上がるまで、奥の座敷で休憩。
その時の会話。
「この亡くなった人、一昨日ここで亡くなったんだって。」
「そうそう、焼き上がったかどうか確かめるのに釜の蓋を開けた途端、頭が破裂して、もの凄い熱さの脳みそが、この人の顔に直撃したらしい。」
その日は、2人しか係りが居なく1人は座敷で横になっていたらしく、気づかなかったと。
そして、親族達が時間が来たので火葬場にやって来て発見されたという・・・。
その人の顔は全体がケロイド状態で目も鼻も口も全く分からない位に酷かったらしいです。
その後、僕たちは誰が焼き上がった確認する役目を決めるのに争いになってしまった。
1人がふと気づいたかのように、「頭の方を先に入れてから大丈夫じゃないか。」、そして、もう1人が「じゃー俺が確認する」と言って座敷を出ていった。
確認にいった人がすっ飛んで座敷に上がりこんできた。
「幽霊がでたー」って・・・。
僕ともう1人が、その場所に恐る恐る行くと何も無い。
座敷に戻って「何も無い」って言ったが、正気を取り戻せていない。
仕方なく僕ともう一人で確認する事になった。
「頭の方から入れたから大丈夫」と言って蓋を開けた。
「うん、焼き上がった」と言って取り出した。
ところが、僕は気づいてしまった。
「頭の方から入れたから大丈夫」って言ってたけど、頭の部分が手前にある。
それをもう一人に告げると、その人は青ざめた顔でこういった。
「蓋を開けたとき足の方が手前だった。間違いなく」
僕ともう一人は、もう一刻も早くこの作業を終えたかった。
しばらくすると親族の方々がやってきた。
僕は、座敷に居たもう一人を呼びに行った。
座敷の戸を開けると口から泡を出し目は白目をむいて痙攣していた。
僕は、急いで知らせに行った。
そして、救急車を呼び運ばれていった。
そんなこんなで釜の方の部屋へ行くとみんながざわめいていた。
「どうしたんですか?」
頭蓋骨部分が見あたらないと言う。
確かに僕も見ました。
やっぱり頭の部分だけ無かった。
それでも、骨壺に入れてその場は終わった。
救急車で運ばれた人は意識が無く未だ入院していたらしい。
原因も分かっていないらしい。
それから、13日後、その入院していた人が亡くなった事を聞きました。
そして、葬儀に出席しました。
火葬場へ焼き上がった頃、親族の方々とバスに乗り火葬場へ・・・。
僕はその光景を見て唖然とした。
頭蓋骨が二つ・・・。