食ったお菓子の中に◯がいた

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

最近、実家に帰省したとき、昔よく行ってた文具屋兼駄菓子屋を見かけて、懐かしくなり立ち寄ってみた。

当時から老けていたおばあさんが変わらなく出てきたのに感心しつつ、昔よく買った赤黒い麩菓子(ふがし)を袋ごと購入した。

車での途上、カミさんと二人で食べる事にした。

「なるたけ黒っぽい(砂糖の固まったヤツ)のをくれ」カミさんが運転してる俺を気遣って口にそのまま放り込む。

味は当時と何ら変わらない。

ふと、妙に麩菓子内が湿っているような食感を覚えた。

普通は「パリッ、パリッ」と小気味いい音を立てるものだ。

不思議に思い、くわえている麩菓子の断面に何気なく目を落とすと・・・そこには、白い麩と同化してにょろにょろと動く”蛆(うじ)”の姿が・・・。

余りのショックで事故りそうになりながらも路側帯に停車。
改めて内容を確認すると、やっぱり”蛆(うじ)”だ・・・。

どうりでビニール袋に小さな穴が開いてるわけだ・・・。

気を取り直して半ばどうでもよくなっちゃってる俺を後目に、カミさんは見たこともない形相で「あの駄菓子屋に行けっ!」と凄い剣幕。

その勢いに負け、そのまま件の駄菓子屋に直行。

カミさん:「この人のお腹の中で蠅が大量に発生したらどうしてくれる!」

怒りまくってるカミさんを尻目に、色んな事考えたな。

ガキの時分食べてたヤツにも入ってたんだろか?

あの日以来、麩菓子(ふがし)が食えない。

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