すごく昔、母親から聞いた話なんだけどさ。
父親の仕事の関係で、社宅の集合住宅に住んでた。
同じ社宅に神主の娘だかっていう『払えるおばちゃん』Aと、DQNな娘を持つおばちゃんBがいた。
B娘は過食嘔吐したりして精神的に不安定な娘だった。
心配したおばちゃんBはAさんに相談すると、B先祖が蛇を殺して色々悪さしてたらしく、それが原因で祟られてるらしかった。
それで祓うために蛇のぬいぐるみをつくって、河原でAのおばちゃんがその蛇のぬいぐるみを燃やして祟りをおさめる儀式をしたらしい。
すると、不思議とB娘が落ち着いて、トラック運転手の彼氏ができて結婚。
でも、新居で生活を始めるとB娘夫婦にケンカが絶えなくなる。
で、もっかいAおばさんをたよると、実はもっと昔の先祖が馬を頃してたってことで、馬のぬいぐるみを燃やして祈る。
しかし、それでも治まらなかったらしく、B娘夫婦は別居→離婚。
これはそもそ先祖が住んでた土地が昔は戦場だったせいってんで、武士40人くらいが憑いてるってことで、今度は人形40体つくって燃やした。
普通に考えるとBおばさんにカモられてるとしか思えないんだが、Bおばさん的には娘の幸せとか自分の先祖の因果を残したくない思いとかで必死だったんだろうね。
結局B娘は離婚しちゃったけど、BおばさんはすっかりAの信者になって、A助手的になって、ひたすらぬいぐるみ作りにいそしんでたみたい。
あるとき、Bおばさんが会いにきて、俺の母親に言った。
Bおばさん:「A先生が、アナタの乳にシコリが見えたって言ってるの」
だから一緒に来て金出して祈れってことらしい。
母親は怒ってBおばさんを追い出し、以降付き合いが疎遠になった。
その後引っ越ししたんでABがどうなったかは知らん。
あれから20年くらい経つけど、母親は元気。
宗教にハマったら終わりだなぁ・・・。