消火器ドアに投げちゃった☆

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

心霊話じゃないけど投下。

何年か前、自分のバイト先にいたAちゃんは、おっぱいでかくてかわいくて、好きな色はピンクであまえんぼ、って感じの小悪魔系モテキャラだった。
バイト先でもモテモテで、とっかえひっかえ付き合ってたAちゃんが「初めてマジになった」という男が、同じバイト先のBくん。

Bくんはかっこよくて性格もよく、美男美女カップル誕生だねーという感じで、バイト仲間女子からは好評だった。

それから自分はバイトを辞めて、しばらくバイト仲間とは疎遠になっていたのだが、半年ぶりにバイト仲間の女子と遊ぶことになって、Aちゃんとも久しぶりに会った。
AちゃんとBくんはまだ付き合ってるらしい。

自分:「そうなんだー、Aちゃんいつも長続きしなかったのにすごいじゃんw」

A:「そうなのぉ、ほんと大好き☆別れ話されたら殺しちゃうかもぉ」

そうニコニコして言う。
まあ周りは冗談かと思うから流す。
ところが、Aちゃんの愛情は冗談なんかじゃなかった。

A:「ケンカもするんだょ~。こないだも別れ話されたしー」

外野:「え!何で?」

A:「Aがワガママゆうからだって・・・でね、この間お泊りに行くとき、うちのお台所から包丁持っていったの!」

外野:「(゜д゜)ポカーン」

A:「もうぶっ殺してやる!と思ってー。でも会ったらやっぱ大好きだったから殺さなかった☆」

外野:「(゜д゜)ポカーン」

A:「あ、でも一回ハサミで腕突き刺しちゃったことはあるんだよね・・・だって携帯つながらないんだもん!ありえない!」

A:「おとといはケンカして、もう出てけ!って締め出されたのー。それで、入れてよーってドアをドンドン叩いたんだけど出てこないから、廊下にあった消火器ドアに投げつけちゃった☆」

外野:「(゜д゜)ポカーン」

A:「そんでも出てこないから、ポストの窓から消火器噴射しちゃった☆」

・・・そんな感じで武勇伝が続き、外野は一様に「この子もしかしてヤバイのでは・・・」という雰囲気になった。

まあほどほどにね!とか適当なことを言って解散。

それから1ヶ月ほど経って、またバイト仲間で集まる機会があった。

自分と友人は、飲み会場に行く途中にBくんによく似た人を見かけたんだけど、そんなに親しくなかったので話しかけなかった。

会場に到着すると、浮かない顔のAちゃん。

自分:「あれ、さっきBくんがそこで見かけた気がしたけど、一緒じゃないの?」

何気なく言った瞬間

A:「どこで!?いつ!?どんな服着てたの!?」

・・・と、ものすごい剣幕で詰め寄られた。

自分:「もしかしたら似てるだけかもしれない・・・」

・・・と伝えると、「そっか・・・」としょんぼりする。

Aちゃんに事情を訊いてみたところ、「昨日の話なんだけどね・・・電話してもつながらないの。それで、心配になってBのうちに行ってみたの。着いてみたら、ドアの鍵が開いてるの。あれ?と思って中に入ってみたら、なんにもなくなってたの・・・Bも、いないの・・・」と。

外野:「・・・ああー・・・。そうなんだ・・・(夜逃げしたな・・・)」

Aちゃんは必死にバイト仲間にBの行方を聞いていたんだけど、みんな知らない、と言うらしく、まあこの後もAちゃんが探偵雇ってBくんが見つかったり、親が出てきてBくんに「Aを捨てるな!」と説得したり、大変だったらしい。

・・・夜逃げの前日まで、バレないように普通に振舞ってたBくんはほんと男前だと思った。

今では幸せに暮らしてるみたいですけど、女性不信になったらしい。

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