小学生高学年の時、父の仕事で三ヶ月程海外に家族で行く事になりました。
短期間なので引越し手続きはせず、その間父の部下だった吉田さんが留守宅を見てくれる事に。
吉田さんは独身で、よく家にご飯食べにきたり、社内旅行で私たち子供と遊んでくれたり、いいお兄さんでした。
吉田さんは律儀にも週に一回くらい、我が家への郵便物を滞在先に送ってくれました。
大体は父母へのものですが、たまに私宛の手紙もありました。
その頃、文通が流行っていて、転校した友達とやり取りしてたんです。
それで気付いたのが、私宛の手紙の封が開けられている感じがする。
キャラクターシールを貼ってるんですけど、そのシールが全部、よれってる。
でも親にはなんとなく言えませんでした。
三ヶ月が過ぎ、家に帰りまた気付きました。
子供ならではのオマジナイで好きな子の名前を書いて封をした封筒や、鍵付き日記(そんなモノが昔はありました)が全部開けられた跡がありました。
またなんとなく親には言えず・・・。
両親はその後も吉田さんと仲良くしてたので、留守を任せても何も問題のない好青年だったのでしょう。
私はもう遊んで貰うのは嫌で、避けてました。
そして彼は、父の紹介で結婚して子供もいる事にほんのりします。
宮崎事件より前なので、親も私も警戒心はなかったのですね。