15年前の今日起きた出来事を書きなぐってみた。
読みにくかったらごめんね。
俺が小学生だった時、いつものメンバーで近所でも有名な雷オヤジの家に行く事になった。
「ガキ大将こうへー」、「怖がりなケイちゃん」、「悪知恵の太輔」、「俺」の4人構成。
雷オヤジは名ばかりで、いたずらしなければとても優しいおじさんらしい。
いつも子供たちにからかわれて仕方なく相手をしてるみたいな噂を聞いていた。
俺たち4人は雷オヤジに会ったことが無く、周りの話題についていけないので、嫌がるケイちゃんを引っ張って雷オヤジの家まで行く事になった。
隣のクラスの友人に地図と雷オヤジの似顔絵を書いてもらい、雷オヤジの家へ向かう。
ケイちゃんはこの時点で鼻水たらして泣いてた。
こうへー:「泣くなよ~ケイちゃん、ほら、着いたぞ」
自転車で10分、雷オヤジの家に着いた。
家は凄く立派だった。
二階建てだし大きな門があるしガレージもあった。
だが、ゴミだらけで悪臭が酷く・・・門には「死ね」と大きくスプレーで書かれていた。
ケイちゃんが泣きながら「もう帰ろう」と言う。
俺もびびってはいたが、雷オヤジに会わないと帰るに帰れない。
すると、太輔が執拗にインターホンを押しまくった。
太輔:「おっさん!出てこいよ!」
返事はない。
更に、太輔がインターホンを押すが、返事はない・・・。
その時、突然二階の窓が開いた。
それとほぼ同時に乾いた音がした。
「パヒュ」って感じの音が聞こえた瞬間「っヴぁぁぁ!」と、声にならない声を出しながら、太輔がうずくまった。
二階の窓にボサボサの髪の女がライフルみたいな形のエアガン(?)を構えて立っている姿が見えた。
うずくまった太輔を急いで抱き起こすと目から血が流れてて、一瞬の出来事で何が起きたかわからなかった。
ガキ大将こうへーもケイちゃんもわんわん泣いている。
二階の女はヘラヘラ笑いながら、今度はこうへーめがけて花瓶を投げてきた!
こうへーの足に花瓶が直撃した!
のた打ちまわるこうへー。
更に、二階からはハサミやコンパスが降ってきている・・・。
太輔が撃たれ、こうへーは花瓶を投げられ、コンパスやハサミが降ってきている・・・。
何で?
雷オヤジの正体はあいつなのか?
完全に混乱してうろたえていた俺はケイちゃんの絶叫で正気に戻った。
コンパスがケイちゃんの肩に刺さっていた。
次は俺だ。
俺がやられる・・・!
二階の窓から女が身を乗り出した。
俺たちを見下ろして女がニヤニヤしている。
あまりの恐怖で俺は失禁しながら泣きわめいた。
子供4人の泣き叫ぶ声に、すぐ隣の家のおじさんが何事かと走りながらやってきたが、現場の惨状を見て、おじさんは激怒女の家のガラスを割って家に上がりこんで行った!
おじさんが来てくれてホッとした俺はその場で失神したんだと思う。
世界が暗転した・・・。
それからは本当に色々あった。
病院で目が覚めて、太輔以外はみんな大丈夫だと母に聞かされた。
そして思いっきりビンタされた・・・。
俺たちが雷オヤジの家だと思って行った家は、職場のイジメで精神に異常をきたした女の住んでいる家だった。
俺たちを助けてくれたおじさんこそが、本物の雷オヤジだった。
間違って隣の家のインターホンを執拗に押していたんだ・・・。
母は泣きながら、雷オヤジに感謝していた。
見舞いにきたオヤジには思いっきり殴られ、警察にも色々聞かれた。
駆け付けた先生にも泣きながら怒られた。
無傷でまともに怒ってあげられるのが俺だけだったみたい。
翌日、太輔が失明したと聞いた・・・。
あの事件以来、俺たち4人は会ってない。
俺とこうへーは転校、ケイちゃんは不登校になり、太輔のことはどんなに聞いても誰も教えてくれなかった
インターホンを押していたのがもし俺だったらと考えると、今でも震えが止まらない。